ジオトリフは当時、最新のEGFR-TKIだった。イレッサ・タルセバに続く「第三世代」と期待されたが、T790M変異による薬剤耐性で長くは効いてくれなかった。そのままなら治療開始2年半(一昨年秋)で死ぬ運命だったろう。しかし、前年にT790Mに有効なタグリッソが承認されていた。血液検査でT790M陽性となり、薬剤変更になった。

タグリッソはよく効いたが、それでも1年以上経過する中で効果が薄れてきた。何らかの薬剤耐性が疑われた。そして治療開始後3年で増悪に転じタグリッソ治療は中止された。そしてテセントリク併用療法(アバスチンとカルボプラチン・パクリタキセルを組み合わせる)が開始された。初めての免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬)ということで期待したが、いずれの薬剤も効果が確認されなかった。やはりPD-L1全く陰性の私には無理だったのだろうか。

続きは次回