新型コロナウィルスの終息はまだまだ見えてきませんね。

添付の図は死者数の推移を示したものです。ブルーは日毎データ、オレンジは3日移動平均、グレーは7日移動平均です。すこし暴れるデータは移動平均で見るといいですね。

まだまだ死者数は増加傾向です。累積ではなく、日毎の死者数が増えている状況では終息に向かっているとは言えません。

そこでさらに7日移動平均の微係数(傾き)をグラフ化してみましょう。前日との差分は小さいので見やすくするため10倍して、マイナスに転じることを想定して50を加えています。%ではなく単なる指数です。これをイェローで示しています。この線も右肩上がり傾向ですね。

このイェローが右肩上がりではなくなったら終息が見えてきたということになります。50を横切ると減少に転じたことを示し、はっきりした終息のシグナルになります。

 

しかしこれは感染の傾向ではありません。そして死者の大多数は武漢を中心とする湖北省に偏っています。つまりこれは湖北省の特殊性を示したものです。その特殊性とは湖北省における対応の遅れと、いまだ続く医療体制不備を物語っています。湖北省が落ち着かなければ世界も安心できないという意味では参考になる数値です。

今重症者が6千人、重体者が1000人くらいいるとされます。今後想定される1000人くらいの死者が20日で死ぬということは1日50人ですから、今より減少しているということになります。しかし重症者がどんどん重体になるようなら終息は遅れるということでしょう。重症者対応が遅れれば軽症者対応が遅れて中国全体が収まらないということになります。しかし死者が湖北省外で激増するということはなさそうです。