演出家の宮本亜門が自らの前立腺がんを公表している。
このブログでは前立腺がんまで話を拡大する気はないのだけれど、最近話題が少ないので・・・
 
前立腺がん・・・実は私も若干の可能性を残している。骨転移が分かって、原病巣はどこかを調べる際に、肺と前立腺が候補に挙がったのだ。前立腺に小さな影があったのだ。これだけでがんと診断することはできず、これだけ小さければがんであっても骨転移のもとになるとは考えられず経過観察となったのだ。1年半ほどの経過観察の後、今は泌尿器科にはかかっていない。
 
前立腺がんは特定しにくい・・小さなものの場合、針を刺して細胞を採取して検査するのだが、これが結構大変な検査で小さな影の場合は普通はやらない。
前立腺がんではステージの考え方が他の臓器と異なり、A,B,C,Dであらわされるが、通常をこれをⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳに変換して説明されている。
ステージⅠは触診(肛門から指を入れて前立腺に触る)や画像(超音波が普通)によって判断できない程度の病期である。普通は前立腺肥大などの病気で切除した臓器からわずかにがん細胞が検出される場合である。
ステージⅡは触診や画像でわかる程度のもので前立腺の中に留まっている場合
ステージⅢは被膜を超えた浸潤が見られるが他臓器への転移はない場合
ステージⅣは骨転移・脳転移・リンパ節転移など遠隔転移がある場合
 
宮本亜門の場合は1センチ程度と言うからステージⅡの可能性が大きいが、転移について検査中だと言う。またステージ(進行度)のほかに悪性度も治療に影響するらしいので、それらを検査しているのだろう。
 
だが前立腺がんはもっとも完治しやすいがんの一つだ。昨年は発表のデータではⅠからⅢまでは5年生存率100%となっている。Ⅳで60%台である。肺腺がんステージⅣが6%なのに比べれば楽観的な数字である。10年生存率はⅠからⅢで平均90%台に落ちるがそれでも十分に高い。私の高校大学時代の友人T(哲学者)も手術後10数年経過したがなんともないようだ。