前回は重大な副作用について書いたが、今回は直ちに休薬するほど重大ではなく1%未満の稀な副作用の内、私に出現しているのではないかと思えるものに着目してみる。
消化器に1%未満で現れる副作用の内、腹部不快感、胃食道逆流性疾患、嚥下障害、口腔咽頭痛は程度の違いはあるが私を悩ませている(生活的には夜中の目覚め)。タグリッソを服用するようになって半年、元々あった胃食道逆流は顕著になった気がする。また嚥下障害を自覚するようになった・・・食物や液体を呑み込んだ時に気管に行きそうになる。その結果食道と気管の分かれ目付近の下咽頭に違和感ないしは痛みを感じて目覚めるのだ。つまり起きているときは嚥下をある程度コントロールできるのだが就寝時は、不顕性誤嚥になってしまうのだ。これ自体は大したことではないが、誤嚥性肺炎になると危険である。
食道粘液が喉を遡上して、呑み込みで引っかかっているのではないかと疑った。確かに症状が出た時、中咽頭付近に粘っこいものが溜っていた。そこでブロムヘキシン(元々は去痰剤)を処方してもらった。前回処方してもらったときはよく効いていたのに2月の処方では効きが悪い。中咽頭にねばねばはない・・つまり症状が進んでさらさらした液体も誤嚥してしまうのだ。これによってブロムヘキシンは決め手ではなくなった。
胃酸が上がってきて、それを誤嚥するから痛くなるのだろうと思い、制酸剤ファモチジンを処方してもらっている。確かに、目覚めた時に中咽頭に苦いものを感じることがあった。服用によって胃の調子はある程度良くなり、苦いものやすっぱいものを感じることもなくなったが、誤嚥は減らない。
最期に頼るのは就寝時の姿勢・・・仰向けに寝ると誤嚥しやすい。そこで横向きに寝ようとするが、いつの間にか仰向けに戻ってしまう。クッションなどを置いて仰向けにならないよう対策すると、誤嚥はなくなるが腰が痛くなってしまう。元々ある骨転移による炎症が姿勢によって少し悪化するのだ。
ロキソニンを減薬しなければ(就寝前に1錠服用すれば)痛みは気にならない・・・副作用が気になるロキソニンに頼るか、寝床を改善するか・・試行錯誤は続く。