なかなか耳慣れない言葉だが、QT間隔延長はタグリッソの重大な副作用の一つだ。重大と言うのはまれ(6.1%)ではあるが、発生すると減薬、休薬ないしは中止しないと生命に危険が及ぶという意味である。
心電図を見ると、鼓動一つの波形は二つの振動波形からなっている。最初の大きくて急峻なものが心筋細胞の収縮であり、少し間を置いて現れる小さくて緩やかなものが収縮前の状態に戻る動きである。前者の立ち上がりをQ、後者のピークをTとして、QTの間隔が延びてしまうのがQT間隔延長だ。タグリッソの場合は、QT間隔が「481msec未満又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。481msec未満又はベースラインに回復した後、本剤を減量し、投与を再開する。3週間以内に回復しない場合は本剤の投与を中止すること」と定められている。
QT間隔延長には先天性のもの、後天性のものがあり総称してQT延長症候群と呼ばれる。通常の心機能は正常だが、時に失神したり突然死に結びつくような致死性不整脈が起こる場合もある。
次回の診察時には心電図検査が予定に入っているので、医師はQT間隔延長が起きていないかを確認するのだろう。気のせいか最近動悸息切れしやすくなったのでちょっと心配・・・と言ってもQT間隔延長の説明にはそのような症状はないのでたぶん無関係だろう。数ある副作用の中の頻度不明の(規定の試験以外で確認された)副作用として「動悸」はあるけど・・・・、10%未満1%以上の副作用に「疲労、倦怠感・・」というのがある。
まぁ来月初めの診察までのお楽しみ(笑)だね。