高須クリニック院長の高須克弥は自身のツイッターで「全身がんだ」と告白している。4年前に尿管がんを公表しているのでこれが初公表ではない。インタビューによると尿管がんが見つかったあと、腎臓・膀胱にも転移したという。腎臓と言っているがたぶん腎盂だと思う。腎臓は尿を作る腎実質と尿が集まる腎盂からなり、腎盂とこれにつながる尿管は尿路として一体に考えられ、がんも腎盂・尿管がんとしてくくられる。腎臓本体に発生する腎細胞がんとは区別される。尿管はさらに膀胱につながっており、がんは膀胱に転移することも多い。したがって彼のがんは尿管に発生し、腎盂に転移し、さらには膀胱に転移したものと思われる。
しかしこれだけで「全身がん」というのは言い過ぎだと思う。尿管のがんが浸潤性であって、骨転移などの遠隔転移もあるのだろうか。
腎盂・尿管がんはステージⅢまでは手術と化学療法(抗がん剤)の組み合わせが基準となる治療である。ステージⅣでは多剤併用化学療法が主で手術と組み合わせることもある。週2回か3回抗がん剤投与(たぶん点滴)をやっているようなことを言っているので、多剤併用かもしれない。
かれはまた「医者としては医学の最先端を自分の身体で実験できるってすごいハッピー」と言っている。この心境は私と似ている。彼と私の間の大きな差異は「財力」である。だから彼の場合は超高額の先端医療を受けている可能性があるね。私は健康保険の範囲で実験しているけど・・(笑)
彼は「抗がん剤をやっているときは副作用(高血圧など)で体調が悪くなるが普段は何ともない」と言っている。初期の肺がんを公表した三遊亭円楽も「この病気は酒は飲めるから」「何にも具合の悪いところはない」と言っている。がん未経験の人は「がんになったら体調がすごく悪くなる」と思っている人が多いが、体調がすごく悪くなるのは死ぬ直前のことであり、普段の体調の変化はがんという病気によるものではなく、副作用の多寡によるものなのだ。