まだ喉の不調は続いている。痛みを感じることはほぼなくなったが、痰が絡むようになった。痰を出すために咳をするので、あるいは出にくかったりするので短時間で目覚めてしまう。昼間はあまり問題ない・・・
 
樹木希林が亡くなった・・・75歳だからほぼ同世代だ。がん患者としては先輩だ。
彼女は2004年に乳がんが見つかり右乳房全摘の手術を受けた。
その後どういう経過かわからないが、再発し全身各所に転移した。
全身転移のことは2012年に公表している。それから6年近く生きたのだから、長生きしたとも言える。
 
しかし疑問なのはなぜ全身(腸、副腎、脊椎など)に転移したかということである。放射線照射を「選んだ」という報道がある。確かに放射線照射は抗がん剤に比べれば「体の負担が少ない」と言われる。
しかしピンポイントの放射線照射では次々に転移するがんを追いかける・・つまりモグラたたき状態になってしまう恐れがある。抗がん剤は確かに副作用がきついが、血流を介して全身に及ぶ「全身治療」なので転移にも効果的なのである。6年も生きたのだからよかったとも言えるし、抗がん剤を選べばもう少し生きたかもしれない・・
 
彼女は日ごろから「がんに感謝している」と話していた。その理由は「経験していなければ死に向き合うこともなかったし、夫のことをしっかり理解しようとも思わなかった」ということだ。
この部分では私も同じように思っている。感謝まではいかないけどがん(になった運命)に恨みは一切ない。がんのおかげと思えることは多い。