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サバイバー生存率とは、ある程度生き残った患者がその後どれくらい生きられるかという指標だ。
よく言われる5年生存率や10年生存率は、治療開始(がん診断時)からどれくらい生きられるかという指標である。
統計上は治療開始後まもなく患者は徐々に死んでいく。手遅れの場合や、薬が効かない場合、薬が効いても副作用が激しすぎて飲めない場合、副作用によって体力が衰えてしまう場合などであろう。
 
そこで、すでに死んでしまった人のデータを除去して、生き残った人だけを母集合として計算しなおすのが「サバイバー生存率」である。生存日数を入力してデータベースから計算する。
私の場合、生存期間が1年を超えたので、仮に生存日数366日を入力してみる。ついでに2年生存後、3年生存後、4年生存後の計算もしてみた。その結果が今回示したグラフである。
 
私(肺腺がんステージ検砲亮N迭始時である2017年に100%を示している、濃い青線が通常の生存率曲線である、5年生存率という場合はその右端の値(6.9%)を言う。公表数値より高くなっているのは、最新データ(2007~2009年治療開始)を用いているからである。
今私は1年生存後なので、赤線が現状に対応する。1年後の今(2018年)は生きているので、そこを生存率100%として漸減していく。
2022年(治療開始5年後)の生存率は6.9%だったものが12.4%にほぼ倍増している。これは1年間で5割弱の人が亡くなったことの反映である。そして毎年5割前後の患者が脱落していきながら、生き残りの場合の2022年生存率は23.2→40→64.6%と上昇していく。
 
10年前のデータを基にしているので今はもう少しよくなっているかもしれないが、薬剤耐性の問題が改善にブレーキをかけている。これが劇的に改善されるには薬剤耐性の起きない治療法が確立される必要がある。今薬剤耐性出現が平均1年後であるのが2年後になるだけで、このグラフの右下がり勾配は半分近くに(緩やかに)なるはずだ。