先日の診察(CT画像診断の結果)では今飲んでいる分子標的薬(ジオトリフ)を続けることになったので、まだ気が早い話だが、ジオトリフが効かなくなったときの「次の手」について考えておこう。
EGFR遺伝子変異陽性の肺がんに対してはEGFR-TKI(EGFRチロシンキナーゼ阻害薬)たとえばイレッサ・タルセバ・ジオトリフ(商品名)が有効である。しかしいずれも同程度の期間(平均1年前後)で効かなくなる(薬剤耐性)。もちろん期間には個人差があって7カ月で効かなくなる人もいれば2年も効く人もいる。こないだ横浜市立市民病院のセミナーで知り合ったおばちゃん(10歳上だからおねえさんかな)はイレッサを1年7か月続けている。もう一人のおばちゃんはタルセバが7か月で効かなくなり、次の治療法を決めるための検査を受けるらしい。
さてEGFR-TKI薬剤耐性が生じる原因はいくつもあるが、T790変異(詳細省略)が最も頻度が高い。この治療(二次治療)において有効なのがタグリッソ(商品名)である。つまり私の場合もEGFR T790M変異陽性ならば薬をタグリッソに変える可能性が高いと思われる。
ではT790Mが陰性だったらどうするか? その場合のタグリッソ相当の薬はまだ開発されていない。
次に考えられるのは特定の遺伝子変異を条件としない化学療法か免疫療法である。化学療法(狭義)は殺細胞性抗がん剤とも言われ分子標的薬(広義には化学療法)と区別される。がん細胞以外の細胞をも攻撃するので脱毛や体力減退などの副作用がありあまりハッピーではない。一方免疫療法(一番有名なのはオプジーボ)は近年進歩が著しく注目されている。しかしこれらの適用にも条件がある。詳しくは次回以降に譲る。
なお市井のクリニックなどで宣伝される免疫療法(承認されていない、あるいは承認の見込みもない自由診療)は関心外である。
EGFR遺伝子変異陽性の肺がんに対してはEGFR-TKI(EGFRチロシンキナーゼ阻害薬)たとえばイレッサ・タルセバ・ジオトリフ(商品名)が有効である。しかしいずれも同程度の期間(平均1年前後)で効かなくなる(薬剤耐性)。もちろん期間には個人差があって7カ月で効かなくなる人もいれば2年も効く人もいる。こないだ横浜市立市民病院のセミナーで知り合ったおばちゃん(10歳上だからおねえさんかな)はイレッサを1年7か月続けている。もう一人のおばちゃんはタルセバが7か月で効かなくなり、次の治療法を決めるための検査を受けるらしい。
さてEGFR-TKI薬剤耐性が生じる原因はいくつもあるが、T790変異(詳細省略)が最も頻度が高い。この治療(二次治療)において有効なのがタグリッソ(商品名)である。つまり私の場合もEGFR T790M変異陽性ならば薬をタグリッソに変える可能性が高いと思われる。
ではT790Mが陰性だったらどうするか? その場合のタグリッソ相当の薬はまだ開発されていない。
次に考えられるのは特定の遺伝子変異を条件としない化学療法か免疫療法である。化学療法(狭義)は殺細胞性抗がん剤とも言われ分子標的薬(広義には化学療法)と区別される。がん細胞以外の細胞をも攻撃するので脱毛や体力減退などの副作用がありあまりハッピーではない。一方免疫療法(一番有名なのはオプジーボ)は近年進歩が著しく注目されている。しかしこれらの適用にも条件がある。詳しくは次回以降に譲る。
なお市井のクリニックなどで宣伝される免疫療法(承認されていない、あるいは承認の見込みもない自由診療)は関心外である。