光免疫療法はがん細胞に近赤外線を照射するだけでがん細胞を破壊してしまうという療法である。
放射線に比べて(特に重粒子線などに比べて)装置が非常に安く、体に与えるダメージがない。
1回当てるだけでよいので、抗がん剤の服用に比べて簡易であり、副作用もほぼない。
近傍の免疫細胞が活性して転移先のがんを退治してくれる。
 
・・という夢のがん療法である。今米国に続き日本でも頭頸部がん(皮膚がんの一種?)を対象とする治験が始まろうとしている。内視鏡などで近赤外線を照射できればどのがんにも適用できる。
 
こないだテレビ朝日で特集していたので注目してみたが・・・
どうも私のケースに適用できるのはずいぶん先になりそうで、次の選択肢にはならないということがはっきりしてきた。
 
頭頸部がんへの適用について承認され治療が始まるのが2020年ごろだというのだ。ほかのがんについてはまだテーブルに乗っていない。そのころまでに肺腺がんについての臨床試験が始まれば参加できるかもしれないが・・それでも次の次の選択肢かな(私の場合今年中に薬剤耐性が現れる可能性が高く、そこで薬を変える必要があるのだ・・それも可能かどうかは不透明)。
 
もう一つは今の開発がEGFR遺伝子を対象にしていて、ほかへの適用はこれからだと言う。私も陽性だったEGFR遺伝子変異については今の薬が効いている。薬剤耐性が現れると別の遺伝子変異が優勢になるはずなので、私の次の選択肢には向いていない可能性が高いのだ。
 
光免疫療法について整理しておく
がん細胞の表面に出ている「抗原」にくっつく性質の「抗体」に近赤外光を当てると反応してがん細胞の細胞膜を破壊する化学物質(色素)を薬剤として使用する。近赤外光ががん細胞を破裂させると周辺に残っていた免疫細胞の活動が活性化し、照射していないがん細胞をやっつけるというわけだ。これまでの治験では一部の例外を除いて効果が見られ、半分の患者についてはがん細胞が消えたと言う(半分は残る)。