先日テレビでがんに関する放送を見ていて、妻に「ステージ4だと5年以内にはほぼ死ぬんだから・・」と言ったところ「え?そうなの・・」という返事・・だいぶ前に家族会議でも伝えたはずなのにピンと来ていなかったようだ。その時私が「これは古い統計データに基づくもので、どんどん新薬が開発されているから伸びると思うけど・・」と言った楽観的な話だけが頭に残っていたのかもしれない。
 
改めて情報を確認すると肺腺がんのステージ4では、5年生存率は5.9%しかない・・つまり5年以内にほとんど死ぬということだ。1年生存率も50~60%であり、1年以内に死ぬことも覚悟しておく必要がある。
 
自分の場合抗がん剤の服用を始めて3か月が経過し、明らかにがん細胞が縮小しているので、素人考えでは1年生存率は70~80%にアップしたのではないかと期待している。
 
では5年生存率はどれくらいアップしたのだろうか・・・せいぜい10%程度だろうね。「5年以内にほぼ死ぬ」という状況に変わりはない。
 
今の抗がん剤=分子標的薬(EGFR-TKIジオトリフ)の限度(耐性により効かなくなる)は1年前後・・・その後、増悪あるいは再発する可能性は高い。そのときに使える新薬がどの程度功を奏するのかは未知数である。臨床試験かもしれない・・。そうこうするうちに更なる新治療法(たとえば光免疫療法)が開発されるかもしれない・・そう私の余命は新薬開発との競争状態なのだ。
 
なお上記の生存率データは2006~2008年に治療が始まって5年後のデータである。今服用しているジオトリフは2014年承認の第2世代だから上記データには反映されていない。
 
私のステージ4の根拠
肺の中のリンパ節に転移(今は縮小している)
胸水にがん細胞(今は増えていない)
腰椎に骨転移(ロキソニンで痛みはほぼない)
膝に骨転移(めだった症状はないがたまに筋肉痛)
脳の転移はない
 
一般的な説明ではステージ4の場合、もっとはっきりした症状が出ているはずなのに、ずっと無症状ないしは症状が軽いのはなぜだろう。