最近アップルとサムソンの特許訴訟のことがよく報道されている。
普通特許紛争は理解しづらくて報道・・特にテレビのバラエティ特番や新聞の社会面記事にはあまり登場しない。

しかし今回はアップルとサムソンという世界的に勢いのある会社の、「スマホ」関連という誰にも興味のある商品に関連しているから報道が過熱するのであろう。つまり芸能人の別れ話や離婚訴訟と同列に置いているのだ。

しかしその報道の中身はまったくお寒い限りだ。

韓国で痛み分けになったが、米国ではアップルが勝って、日本ではサムソンが勝った・・・世界各国で勝ったり負けたり・・と報道しているように見える。

しかし訴訟の対象になっている技術ないしは特許が複数あること、各国の裁判はどの技術または特許について争われているのかをていねいに説明するものは少ない。

例えばアップルが米国で勝った技術と、日本で負けた技術はまったく別のものだ。
「アップルの特許権Aをサムソンが米国で侵害している」
「アップルの特許権Bをサムソンは日本で侵害していない」
ということに他ならない。

サッカーでは勝ったが野球では負けた・・・という場合に勝ったり負けたりと言うか?

またほぼ同じ技術に関する特許(例えば同じ技術に関する出願)であっても、権利化されたものは権利化範囲が異なることもあるのだ。

せめて「米国で争われているうちの1件」と「日本で争われている別の1件」の判決があったもので、さらに他の複数件でも争われている・・・という程度の報道はできないのか!

新聞やテレビは、そんなことも知らないで記事や番組を作ってるのかなぁ。それほどアホ・バカなのかなぁ・・・。

まぁアホバカでないとすればわざと大衆をだましたり、扇動したり、興味本位にさせたりしてるのかな?