天皇陛下は狭心症らしい。

狭心症は冠動脈の一部が狭くなって心臓の血流が悪くなる病気らしい。
狭心症は薬によって症状を抑えることができるが、治るわけではない。
ニトロは代表的な血管拡張剤で、胸が痛くなったりしたとき舌下に入れて服用するとよく効く。

天皇陛下は薬を服用していたらしいが、どんな薬なのかは不明だ。
前にも検査で分っていたが、今回の検査でさらに悪化しているため手術に踏み切ったということらしい。

冠動脈狭窄の手術としては、バルーン・ステント・バイパスがある。バルーンもステントも狭くなった血管の部分を広げるものを入れる。手首や足首などの動脈からカテーテルでバルーン・ステントを運び、該当部位で拡げる。バルーンは一時的に拡げて回収するが、ステントは半永久的だ。
ではなぜバイパスが必要なのか?

バイパスは冠動脈の一部を文字通りバイパスする・・そのために別の血管を用いたりする。
バイパス手術はカテーテルでやるわけにもいかないので負担が大きい。
カテーテル手術が2,3日以内の入院でよいのに対して、バイパス手術では7~10日の入院を要する。

だからバイパスの方が重症(と言っていいかどうか)の患者に適用される。
つまりカテーテルが届き難いか、血管に柔軟性がなくて拡張が難しいか、狭窄ポイントが多いか・・・多分そのようなケースであろう。つまりバイパスはこれらの問題をクリアできるというわけだ。

今日のTV報道などではバイパス手術が特殊なものではないことが強調されている。
一方でバルーンやステントには言及していない・・。
天皇陛下の病状が進んでいるという印象を与えたくないのかもしれない。

まぁ、すごい医師団が付いているし、実績のある手術なので全く問題ないと思うけど・・。

私も妻も、「胸が締め付けられるような痛み」を何回か感じたことがある。私の場合はもう10年以上も前のことで、妻は最近のことだ。二人とも結構詳しい検査を受けて心臓の以上は見つかっていない。ただしすべての冠動脈を検査するのは難しい。そこで医師は「痛みを感じた時にニトロを服用してください」と言う。結局二人ともニトロは効かなかった。だから狭心症ではないというわけだ。ニトロは狭心症の薬で血管拡張剤だ。でも結局何が原因で胸が痛いのかは分かっていない。