
妻は夜来の大雨と不眠で朝になってリタイア・・。朝4時起き、5時には旅館(民宿)を出て、6時頃荒川登山口をスタートした(帰ってきたのは16時ごろ)。
まあ、とにかく雨と登りのきつさには参った。20代前半に連れて行ってもらった北アルプスに比べれば楽なコースだと思うが、何せ今は運動不足の65歳だからたまらない・・・。行きがけに1回、帰りがけに2回こけてしまった。幸い?脛の軽い打撲とすり傷程度でたいしたことはなかった。4キロあまりはトロッコ道の枕木づたいに歩くのだが、行きがけは線路なのか川なのか(ちょっとオーバー?)という状態で、水に浸からないように枕木と石伝いに歩いていたのだが、ある所で足の置き場所が分からなくなってしまって水溜りにはいった挙句に転倒・・。帰りがけは雨もやんでだいぶ水は引いていたのだが、足の疲労とちょっとした油断が原因で足が上がらずつまずいて転倒・・。
登りがけの途中ではガイドの無線に「途中で引き返すしかない」という情報がはいった。何組かが引き返してくる。「こんなにへとへとになるまで頑張って、引き返すのかよぉ」と思っていたが、我々のガイドは「これくらい水が引いてきたら上れるはずだ」とどんどん登っていく。付いて行くしかない・・。
途中で沢のようなところを渡る場所で一時は膝まで浸かる水量だったらしいのだが、我々が通ったときには飛び石が露出していて何てことなく渡れた。
写真はいずれも縄文杉だけど、違いは分かるかな?
左は屋久杉自然館にあったプロの写真を私が写真に撮ったものだ。右は私の当日の実際の撮影・・雨の中で上を向いて撮影したりするので、レンズが濡れてぼやけている。プロの写真は多分照明を当てているよね。晴れた空ときれいな幹が写るのは照明がないと無理だろう。デジカメのストロボくらいでは光は十分届かないの・・。
因みに屋久杉(樹齢1000年以上のもの)の多くは、縄文杉のように樹形はきれいではない。実は目の通った杉のほとんどは伐採されてしまって残っていないのだ。屋久島では江戸時代から杉を伐採し、農産物と物々交換され、年貢として納められた。この頃はトロッコもなく、人手で杉材を下まで運ばねばならなかった・・。伐採した杉はその場で幅10センチ厚さ数ミリ長さ60センチほどの平木と呼ばれる運びやすい屋根材に加工されて運ばれた。重い柱などは無理だったのだ・・。なぜそんなに薄く加工できるのかと言うと、杉が目に沿って簡単に割れる性格を利用しているからだ。したがって目の通ったきれいな杉でなければ商品価値がなかったのだ。つまり弥生杉、縄文杉などの立派な屋久杉は、ミス屋久杉ではなく、ブス屋久杉だから生き残ったのだ。そして多くの人たちから称賛の声を受けている・・多くの女性に勇気を与える話??冗談だよん。