
余ってしまって持ち帰った硬貨は写真の4枚しかない。左2枚は1YTLだがその違いが分かるだろうか。左端は1985年新通貨導入時のもので、その隣は今年発行のものである。左端のものは外側がニッケル(若干銅が含まれるのか白に近い薄黄色)で内側が黄銅の二重構造になっている。これは別々に鋳造して組み合わせて圧着したものである。どうして分かるかというと、緩んで少し回るものがあったからだ。そして新しいほうは黄銅のみの単一構造になっている。実は古い1YTL硬貨は、2ユーロ硬貨と形状がそっくりなのだ。大きさと言い、二重構造と言い、非常に似通っているので1YTLがユーロ圏の自販機で2ユーロとして使えてしまうのだ。見た目にはもちろん1と2だからかなり違う。ただし何枚もの硬貨に混じってしまうと見落としてしまいそうだ。ユーロ側は何らかの対策を講じようとしたがなかなか困難であるため、トルコ側に設計変更を要求し、その結果単一構造になったのだ。
なお50YKr硬貨もやはり二重構造になっていて白と薄黄色は逆になっている。こちらもついでに変更したのかどうかは不明で、いずれも持ち帰っていない。その下に、25YKr、10YKr、5YKr、1YKrとあるが、その内の2種しか持ち帰っていない。1YKrは見たこともない。コンビに(セブンイレブン)で買い物をしたときに釣りが1YKrになったが、ガム(まずい)を一粒貰ったということは、あまり流通していないということだろう。それぞれの硬貨は微妙に色(つまり金属成分)が異なる。また裏にはそれぞれ異なる肖像画が刻まれている。日本的にはこちらが表かもしれない。
トルコ旅行でリラが絶対的に必要性があるのは有料トイレ(のみ?)である。添乗員やガイドはチップと言っていたが、入る前に定額(50YKrがほとんど)を徴収されるのでチップ的ではない。釣りもくれる。店内なら無料が多いが、店の外や公共的な場所はほぼこのシステムなので10枚くらいのリラ硬貨を持っているほうがよい。それ以外はツアー客はドルで不自由がない。ホテルのチップは1ドル/人を勧められた。みやげ物やレストランでの飲み物精算はリラとドルの併用だ。例えば5リラのお菓子やビールは4ドルだ。だからドル(あくまで紙幣)を用意しておくのがよい。これなら余ってもまた使う機会が多い・・・。切り上げまたは切り捨てになるのでレート換算はさっとやるほうがよい。5リラと4ドルではドルで払うほうが有利で、4リラと3ドルならもっと有利になる。今ならどんな場合もほぼドル有利だが、この辺は非常におおらかである。
みやげ物店では「センエン」などと声がかかり、千円札が使えるところも多い(もちろん万札も)。