突然の降ってわいたような悲しさに

言葉を失い

思いもよらぬ悲しみに

何をどうすればいいのかわからず

ただぼう然と立ちすくんでいた

そう、その言葉どおり

頭の中が真っ白になって

何も考えることもできない

何が起きているのかさえわからないのに

なのに

他人は

「あんなことがあったのに平然として」

「実は人のいないところで笑っているのを見た」

「前から冷たい人だと思っていた」

と陰で噂し合う

その噂声は日に日に大きくなっていく



悲しいときに

悲しんでいるように悲しまないと

悲しんだことにはならないのか

悲しく見えるように悲しまないと

心がないように見えるのか

涙の1つも流さないと人でなしに見えるのだろうか

地面に身を投げて号泣でもしないと

悲しんでいることにはならないのか


とてつもなく悲しいときでさえ

型にはまった悲しさを演じなければならないのか

すべての感情をも奪い去ってしまう悲しいときでも

人目を気にしないといけない世間は正常なのだろうか

悲しみにうち沈んでいるときでさえ

本当に悲しんでいるのかと問い続ける世間は

何を欲しがっているのだろうか