罪人は苛まれていればいい

罪人はその罪に苛まれてさえいればいい

誰かに告げて楽になるなどあってはならない

ましてや話すことで許された気になってはならない



謝って済むと思うな

それで自分は気が済むだろう

楽になるだろう

忘れよう

忘れようと

必死にもがいて

何とか気持ちが落ち着いたふりができるまでになったのに

おのが都合で相手に思い出させて

波風を立てるだけ立てて

そんな償い面が許されると思うな



その罪により自らを責め

責めるが故に許せずにいればいい

許してもらえる相手などいない内なる身の中で

誰にも許されることのない無間地獄の底に身を置けばいい



神にすがるか?

仏にすがるか?

すがりたければ神にすがれ

すがりたければ仏にすがりつけ

罪の意識がそうさせたところで

償いにはほど遠い



どこにでも逃げたければ逃げるがいい

どこに逃げようが罪はいつも側にいる

いつも罪は身の内に必ずいる

自らの内に罪を抱えたまま

苛まれ続けたまま死んでいけばいい

ただそれで許されたと思うな

終わったと思うな

償いはそれでもまだ終わらない

指弾するお前も罪人だということを忘れるな

他者を罪人だと指弾しているお前も

誰かからすれば罪人なのだ