詩人よ
例えてみよ
生まれた国の言葉も覚えずに
この世を去る子のことを
多くの言葉をあやつるならば
たやすかろう
画家よ
描いてみよ
曲がった指で拭う老婆の涙を
そのままの姿を写し取ることができるなら
その絵に何が描かれ
何が描かれないか表してみよ
宗教家よ
教えてみよ
自分の名も覚えずに逝く子の罪とは何か
人には罪があると説くのであれば
その子をも罪人と呼ぶのかを
説いてみよ
論者よ
論じてみよ
働き盛りであるはずの青年が
痩せ細って
ほこりっぽいテントに横たわっている
この姿を肯定する論を持っておるのか
哲学者よ
答えてみよ
年端もいかぬ子の命が
たやすく踏みにじられる理不尽を
どんな理屈があるのか
答えてみよ