バスは走る
 

停留所に止まったり
 

止まらずに通過しながら
 

不規則にバスは走る
 

降車ボタンが押されていなくても


停留所で待っている人がいれば
 

バスは止まる
 

そんな風に不規則にバスは走る



足元に置いてある荷物が


足の置き場を狭くする


本当に必要な荷物かと問われれば


わからない


ただ用意してくるようにと


書かれてあったから


カバンに詰め込んだだけの荷物


家には他のすべてを置いてきた




バスのエンジン音の中


どの人もバスの揺れにあわせて


連れ立つ人がいれば何かの話をし


一人であれば


黙って外かスマホに目を向ける


揺れながら


それぞれの目的の停留所に


たどり着くのを待っている


うつろな窓の外の風景は流れていく



バスは


停留所で止まり


信号でも止まり


それでも


終点に向かって走る


でも


足元の荷物を抱えて


途中の病院前の停留所で降りる


帰りのバスに乗るかどうかは


今はわからない


その不安を1人抱えて


バスは走る


わが身の動悸とは関係なく


バスは走る

 

不規則にバスは走る