幾人の人が流した涙が
 

いわれもなく流された血潮が
 

その瞳の中に
 

その歴史の中にも
 

いくつも
 

否応なく
 

焼き付けられている



鎖された闇からの叫びが
 

無力な者たちへの銃声が
 

その鼓膜に
 

その歴史の中にも
 

いつまでも
 

続けざまに
 

こだましている



突然降ってわいたような悲しみが
 

幾人の人の憶えた怒りが
 

その記憶に
 

その歴史の中にも
 

いくつも
 

折り重なるように
 

刻み込まれている

 

 

今も負い続ける罪が
 

罪による沈黙が
 

その胸の中で
 

その歴史の中で
 

語らせないでいる