たとえこの世で
 

どんな徳を積もうが
 

当のあなたは針の山
 

浮世の塵を何一つ
 

持って来れずに気付けども

 

誰もとりあう者はなし



たとえこの世で
 

どんな善人面をしてたとて
 

ここのお前は舌まで抜かれ
 

悪態つけずに
 

業火に灼かれて
 

叫び声も上げられぬ



たとえこの世で
 

いかな功を遂げようが
 

当のあなたは釜茹での
 

煮え立つ油とともに
 

身悶えしても
 

誰もとりあう者はなし



たとえこの世で
 

どんなに惜しまれようが
 

ここのお前は無間地獄に
 

身を落とし
 

尽きた命を悔いたとて
 

誰もとりあう鬼はなし



たとえこの世で
 

どんなに讃えられようとも
 

当のあなたは
 

煉獄の炎に身を焼かれ
 

その身もろとも灰にもなれず
 

誰もとりあう者はなし



たとえこの世で
 

権力であろうが
 

ここのお前は
 

十把一絡げの魍魎に落ち
 

苦し紛れの戯れ言と
 

誰もとりあう者はなし