『齋藤孝の速読術』 齋藤孝/ちくま文庫 | 砂場

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齋藤孝の速読塾 これで頭がグングンよくなる! (ちくま文庫)
齋藤 孝
筑摩書房
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とにかく速く読むだけの速読術の本が多いけど、著者の速読は「本の2割だけ読んで内容を理解する」というもの。最初から最後まで読み切ることに意義があるのではなく、自分が使える概念を得ることを目的とする。(これはもちろん小説以外の本の話で、小説はじっくり読むべきだと著者も言っている。だが、ざっくり読んでその小説の主題を掴みたい、という時には役に立つ)

読書論の本は多数読んできて、僕の中では『本を読む本』が最高峰だと位置づけられているけれど、残念ながら読書力を身につけるための『本を読む本』を読破するのに読書力が必要というワナがあるので、とりあえず本書を一冊読んでおけば読書論の基本は十分に抑えられるかと思う。著者が実践している読書の大技・小技の数々からインプット(読む)だけでなくアウトプット(書く)まで抑えているぶん、こちらのほうが読書論に留まらない有用な本になっている。

いつの頃からか本は最初から最後まで読まなければいけないという風潮があり、そのハードルの高さが読書の足枷になっているので、こういう本は全部読まなくてもいいという読書が広まるといいなと思う。本は読まなくても本棚に並べてあり、タイトルが目に入るだけでも価値があるという著者の主張に、僕は全力で同意する。

ということで、僕はまだまだ未熟者なので本書の内容を把握するために3割ぐらい読んでこれを書いた。重要部分は太字になっているなど、この本自体が2割読書をしやすい内容になっているので、ぜひ一度試していただきたい。2割、3割でもけっこう本の内容を理解でき、使える概念を得ることができることが分かるかと思います。

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