『圏外へ』 吉田篤弘/小学館 | 砂場

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本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

圏外へ
圏外へ
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吉田 篤弘
小学館
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「カタリテ」は物語を書き始めるも、筆が止まってしまう。将棋友達の円田君と時間をつぶしたり、仕事場に頻繁に顔をだす娘「音」(本当の吉田篤弘の娘の名前)に振り回されているうちに、いつのまにか自分が物語の中に入り込み、また物語の登場人物が現実の世界へと飛び出していく。現実と物語が交じり合った不思議な小説。

ここ数年、新刊が出たら絶対に買う作家・吉田篤弘の『圏外へ』を読了。著者の集大成的なメタ小説。居心地がよい世界を作るのが上手い作風を逆手にとって、小説が終わる寂しさを小説にしてしまうというアラワザに脱帽。

奇妙な物語の登場人物、個性豊かな現実の家族や知人たち。その誰もが魅力的だが、僕の一番のお気に入りは「サテ」少年。物語を先に進める狂言回しとして登場して、いまいち現状を把握できない「カタリテ」を叱咤激励して物語の向かう先へと導いてくれる。

と、ここまで勢いで書いたものの、僕もこのあとどう続ければいいのか分からなくなってしまった。ためしに「サテ」少年を頼ってみようか。

さて。

と書いたものの僕には「サテ」少年は助けにきてくれないようなので、今回はこのあたりで。おーい。