戦略的な人の超速★仕事術 (中経の文庫 に 1-2)
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西村 克己
中経出版
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ビジネス書を読んでみよう、第3弾。「最速で、最大の成果を得る7つの方法!」ということで、「タイムマネジメント」「ムダ取り」「情報収集力」「整理整頓」「コミュニケーション力」「企画力」「戦略力」という幅広い内容を全7章、37項目に分けて説明。ひとつの項目が4ページでまとめられいる。
この本の何が凄いかというと、その当たりのユルイ本だと一冊で書かれていそうな内容が、ひとつの項目として4ページでコンパクトに説明されているところ。これ1冊で、20冊~30冊分の情報量があるのではないだろうか。しかもその4ページの内訳は、説明が1ページ半、図解が1ページ、ポイントが半ページという構成。あとから見直す時は図解をみれば一目瞭然であり、とりあえず実行すべきことが「ポイント」で書かれている。
とりあえず本書を読めば、ビジネス書の基礎がわかる。あらたにビジネス書を読むときに、その本の内容のレベルを知る指針にもなるし、ここから自分が勉強したい各項目の専門的な本へと移行する際にもこの本で書かれている内容と比較することで、その程度を知ることができる。まさに「戦略的」で「超速」なビジネス書読者には最適だろう。
だが、「戦略的」で「超速」を徹底するために、細部という「ムダ」を取ってしまった本書は、他のビジネス書とは違って、読んでいてあまりテンションが上がらない。ビジネス書というのは、「読者をいかに、その気にさせるか」という部分がとても大事なことがわかる。「あなたの仕事がうまくいかないのは、これを知らないからです。わたしはこれを知ったから、こんなに成功しました。あなたもこれを知ればこんなに成功することができるでしょう」というストーリがあってこそ、読み手は気持ちよくなれる。
ビジネス書を読む効果は「モチベーションが上がる」ことと「仕事に役立つ」のふたつあるのだろう。もちろんモチベーションが上がることは仕事に役立つので完全に分けることはできないが、本書は後者に重点をおいた本ということだろう。前者に重点を置いた本は「啓蒙書」に近くなっていく。書店員的には最近は「啓蒙書」と「ビジネス書」のどちらの棚に置いたらいいのか分からない本が多くて困るなと思う。
とりあえずビジネス書を読んでみようシリーズはここでいったん終了。
第1回『考具』
第2回『地頭力を鍛える』
