やっぱり日本人の精神は仏教と儒教ではないかと思い、古本屋で見かけたので購入。50のQ&Aによって仏教と儒教の教えと、その違いについて説明してある。選書というとハードルが高そうなイメージだが、そのあたりの新書よりも分かりやすくなっている。
ひろさちや氏は釈迦の教えをあえてまとめると「如実知見」だとしている。世界をあるがままに知見する。思うがままにならないことを、これは思うがままにならないことだとして「苦」にしない。「苦」とはサンスクリット語で「思うがままにならないこと」という意味だそうだ。
孔子の教えは「徳治主義」となる。法律と刑罰ではなく、徳と礼をもって人民を統治されることを主張していた。これは政治だけでもなく、日常生活のなかでの人間関係についても大事だとされている。
などと基本的なところから始まり、仏教と儒教の歴史など幅広い内容だが、著者が特に力を入れて書いているのは、どちらの教えも日本に伝わってくるまでに変化してしまっているということだ。仏教も儒教も死後の世界については語らないという教えであるなど、現在の日本で考えられているものとは大きく違っているという。
こうした内容に興味があるから読んだものの、僕のなかに切実さが足りないためか、読み終えても知識は得るものに身についた気がしない。「なるほどー」と思うだけで終わってしまう。やっぱり宗教は実践しないと理解できないのだろうか。そもそも身につけたいのか。
