なにげなく日常的に使われている言葉やしぐさに対する違和感を深く考察し、一回転半して予想もしない所に着地するようなエッセイ集。
「引退ではなく、卒業」や「旦那さんをお借りします」という言い回しの不可思議さを考え、「○○ドリンク」「○○リョク」という単語が持つ力の検証し、小便小僧をみて人は何を感じ得るのかと悩み、喫茶店とカフェの違いを考察し、暗がりでは人は小声になることや、関西のニュースでは広さは甲子園で測ることの発見したり、タバコ屋でアルバイト店員が言った「いまダンヒルは、だいたいジッポーになってます」という言葉からアルバイトの力を思い知る。
見過ごしがちな些細な違和感に鋭く切り込んで行く視点と、それを押し広げ笑いへと転化させる技量。宮沢章夫のエッセイは読むたびに僕は感心しながら笑い転げてしまう。
