『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』福田和也/PHP文庫 | 砂場

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本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

福田 和也
ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法

ひと月に最低100冊の本はざっと目を通していて、原稿用紙300枚近く書くという福田和也。読書量、執筆量ともに日本トップクラスだろう。この圧倒的な量をこなす福田和也の方法はというと、他の読書論にある本と比べて大きく違うという所はない。かなり簡単にまとめたが以下のような方法を書いている。

・本の選び方
信用できる評者を見つける。お気に入りの書店をみつける。立ち読みをして「あたり」をつける。

・本の効率的な読み方
どういう本かという「あたり」ををつけて、読む目的をはっきりさせ読む。どこから読んでもいい。いらない所はとばす。通読、必要なところを読み終えるまでメモはとらない。

・「抜書き」の多様なメリット
ページを折る。折ったところだけ読み直す。大事だと思ったところの下を折る。メモ帳に書き写し、コメントを書く。

・書くコツ
形式(論文、レポート、エッセイ)を意識する。自分の読む能力(読める量や、読みやすい本との相性など)を知る。自分の書く表現力(量、速度、構想力、構成力など)を知る。これらから必要な資料を検討する。

・情報収集
新聞はスクラップせずにメモ帳に書き写す(福田和也は一冊のメモ帳に全てを書く)。テレビは不要。新聞は三紙。

結局、試行錯誤して自分にあった方法をみつけるのがいいのだろう。こういう本を読めば読むほど、読書に正解が無いということがよく分かる。

以下、読書論と少し離れたものだが気になった文。

「理想」は、一見現実の拘束を受けない自由を楽しんでいるように見えて、実は既成のイメージなり、パターンに強く拘束されているのだ、と。それは、勝手気儘なように思いながら、むしろ思っているからこそルーティーンの奴隷であり、出来合いのイメージの規制を受け、さらには凡庸さから抜け出ることができない、ゆえに「月並」なのだと。
…だから現場に足を運びなさいと福田和也は言っている。これも養老先生が言う『感覚の世界は「違い」によって特徴づけられる。概念の世界は、他方、「同じ」という働きで特徴づけられる。外側の世界は全てを「違う」と認識して、内側の世界は全てを「同じ」と認識する。』と同じことを言っているのだろう。と、僕の内側にある概念が「同じ」という働きをしている。



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