- 有川 浩
- 図書館戦争
一、図書館は資料収集の自由を有する。
二、図書館は資料提供の自由を有する。
三、図書館は利用者の秘密を守る。
四、図書館はすべての不当な検閲に反対する
図書館の自由が侵される時、我々は団結して、あくまで自由を守る。
図書館の自由に関する宣言(日本図書館協会総会決議)
この実際にある宣言が各章のタイトルとなっている。本の検閲を強化する「メディア良化法」に対抗するために上記の宣言文が図書館法として正式に組み込まれる。対立を深める両者はやがて武装化を進め、メディア良化委員会と図書館は戦争状態へと突入。という、荒唐無稽ながらもレイ・ブラッドベリの名作「華氏491℃」を思いおこさせる設定で物語りは進む。
純粋真っ直ぐ運動神経抜群少女が、過去に自分を救ってくれた正義の味方の図書館員に憧れて図書館に入り、厳しい訓練ののち特殊部隊に配属される。個性的な上司や同僚と対立しつつも、ともに試練を乗り越えていくことから信頼関係を築き上げ、立派な図書館員(?)として成長成長していく。軍隊風のスポ根ラブコメという内容。なんとなく「トップをねらえ」を思いだしたりしつつ、素直に楽しめる作品だ。
著者は電撃大賞を受賞したライトノベル出身作家だが、受賞作以外は全て単行本での出版され、ライトノベルと一般小説の架け橋となって活躍する存在だ。奇抜な設定と魅力あるキャラ設定によって物語が進んでいくというライトノベル的な手法だが、特にオタク要素が少ないのが一般に向いているのだろう。ステレオタイプなキャラばかりという所が目に付いたが、それでも飽きさせず面白く読ませるのは作者の力量だろうなと感心した。
続編『図書館内乱』と、その中ででてくる本『レインツリーの国』が発売されている。
関連図書
- 有川 浩
- 図書館内乱
- 有川 浩
- レインツリーの国
- レイ・ブラッドベリ, 宇野 利泰
- 華氏四五一度