『いじわるな天使から聞いた不思議な話』文・穂村弘、絵・安西水丸/大和書房 | 砂場

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穂村 弘, 安西 水丸
いじわるな天使から聞いた不思議な話

いじわるな天使が、眠れない夜にやってきました。くりくりの巻毛と無邪気な笑顔で、頼みもしないのに不思議な話をして、あくびをひとつすると帰っていきました。


歌人・穂村弘による不思議な不思議なショートショート集。イラストは安西水丸。本書は現在絶版状態で来月アスペクトから復刊予定なんだよなと思っていたら(実は22日に発売されてた)、なんと古本屋で発見!カバー汚れありだが中は綺麗で105円!これは買うしかないでしょう。


1話目は「宇宙船で女の子をいじめる方法」。2話目は「逆サンタクロースの悲劇」。そして、サーカス団、夏休み、動物園、南半球一の早撃ちガンマン、海賊王、手品師、気の弱い探偵、図書館。童心をくすぐる素材を、ちょっと意地悪に味付けした、なんとも説明しにくい物語の数々。大人のための童話風で、海外のショートショートに近いような気がするけど、やっぱり穂村弘ワールドとしか呼びようがない。


どれも雰囲気があって好きなのだが、いちばん抽象的な「ユニコーン・イン・シュガーキューブ」は歌人・穂村弘としての独創的なイメージを楽しめる。物語として読ませる「ぜんまい仕掛けの飼育係」はいしいしんじファンも唸るのではないかと思う。アスペクトの復刻版も欲しくなるなあ。困る。



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いじわるな天使