- 著者: 阿刀田 高, 東 雅夫
- タイトル: 闇夜に怪を語れば―百物語ホラー傑作選
『京極夏彦と東雅夫の対談から始まり、百物語を扱った短編が中心でエッセイや詩歌、評論も入っている。
収録されているのは
『蜘蛛』遠藤周作
『暴風雨の夜』小酒井不木
『霧萩』泉鏡花
『怪談会』水野葉周
『怪談』畑耕一
『怪談』福澤徹三
『怪談』杉浦日向子
『百物語』仙波龍英
『百物語』森鴎外
『森鴎外の「百物語」』森銃三
『百物語』岡本綺堂
『百物語』都築道夫
『百物語』高橋克彦
『百物語』阿刀田高
『百物語』花田清輝
『百物語異聞』倉坂鬼一郎
『岡山は毎晩が百物語』岩井志麻子
『贈り物』若竹七海
『鏡』村上春樹
贅沢なアンソロジーだ。百物語マニアには堪らないのだが、そこそこ怪談を読み込んでいる人のほうが楽しめるかも知れない。作者ごとの切り口や持ち味を楽しむアンソロジーだ。見知った作家がほとんどだが、小説は未読ものもばかりだった。初めて読む作家も数人いたが、そのなかでも福澤徹三『怪談』は今風でかなり怖い。
この怪奇小説の専門家たちのなかに混じると、村上春樹『鏡』が霞んでみえるのは困ったことだ。百物語の最後は『鏡』を覗き込むのが作法となっているから、ラストに持ってきているのだが、読む順番としては最初のほうがいいような。