4月中旬発売の文庫 | 砂場

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本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

10連休?書店は営業しているのだから出版社も営業して欲しい。取次もせめて流通センターだけはGW返上で開けて欲しい。合併号?GWだからこそ時間に余裕があって雑誌も読めるのに休んでどうするのだ。


著者: 辻内 智貴
タイトル: いつでも夢を

「多輝子ちゃん」で第16回太宰治賞受賞(『青空のルーレット』に収録)した辻内智貴は現在注目の作家。感動させる、いい物語を書かせたら現役作家でもトップクラスの実力と言われている。昨年に発売された『セイジ』は大型書店では大々的に平積みされていたので見かけた人も多いのではないかと思う。

新刊『ラストシネマ』や先に光文社になった『青空のルーレット』など、今までの作品全ての評判がいい。



著者: 浅田 次郎
タイトル: 珍妃の井戸

浅田次郎の書く小説は面白すぎる。そして、これだけ作品が多いにもかかわらず外れが無い作家だ。浅田次郎は、飽きさせずに読ませる構成力と文章力があり、どのように描いたら読者が感動するか知り尽くしている。浅田次郎の実力を今さら僕が誉めるまでもないのだが。

浅田次郎がこれを書くために作家になったと言った『蒼穹の昴』と本書の登場人物はかぶっているが続編というわけでもなく、これで独立して楽しめる内容。



著者: 舞城 王太郎
タイトル: 世界は密室でできている。

表紙は舞城王太郎が自ら描いている。新風舎の『少年文芸』の創刊号に掲載さている町田康の詩の背景が舞城王太郎の貼り絵なのだが、これがまた素晴らしい。天は二物を与えるのだなと。
本書は舞城作品のなかでも最も読みやすく幅広い支持を得ているものなので、舞城入門書としては最適だ。こういう小説も書いていって欲しいなと個人的には思う。『煙か土か食い物』『阿修羅ガール』と舞城の代表作と言える小説が3冊とも文庫になって舞城ファンとしては嬉しいかぎり。でもハードカバーや新書で持っているのに欲しくなるのが困りもの。



著者: 皆川 博子
タイトル: 冬の旅人 (上)

著者: 皆川 博子
タイトル: 冬の旅人 (下)

大河歴史ロマン。革命前夜のロシアが舞台だ。日本人で初めて画学生としてロシアに留学した17歳の川江環の流浪の人生を描く。皆川博子は僕の大好きな作家なので、本書はハードカバーで読んだ。大作という名に相応しい読み応え。といっても皆川ワールドが好きな人でないとつらいかな。それだけに好きな人にとっては至福の読書体験ができる。
ちなみに、本書より以前に描かれた創元推理文庫『彼方の微笑』の主人公が「日高環」という名前。物語は違えど同じ空気をかもしだす二人だ。


関連書籍


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