20代終了 | 砂場

砂場

本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

阪神大震災から10年。大波乱で幕を開けた僕の20代はあっという間に過ぎ去って、今日で30歳になった。寄り道や回り道、立ち止まってばかりの10年間。子供の頃に思い描いていた30歳の僕と今の僕はまったく違う。30歳になる頃には、もっと立派な大人になっているはずだったのだが。

それでも、20代をもう一度やり直したいとは思わない。我が20代に一片の悔い無し。




著者: チャールズ シミック, 柴田 元幸
タイトル: コーネルの箱
メディチ・スロットマシーン

少年は目を開けたまま夢を見る。地下鉄の闇のなかの、天使のような像。マシーンは神話の常として、種々の異質な要素から成っている。大きな歯車も小さな歯車もあるだろうし、ほかにもいろいろ巧みな仕掛けがクランクに付属しているにちがいない。何であれ、きわめて精妙なものであるはずだ。私たちの愛情に満ちたまなざしが、マシーンを作動させることができる。詩のスロットマシーン――我々の想像力によって作動し、相容れぬ意味たちの大当たりを出す。その神秘なる内部には数々の像が蓄えられている。王子は消え、ほかの高貴な子供たちが取って代わる。ローレンス・バコールもしばし顔を出す。午前三時、人けのないプラットホームに置かれた、鏡が磨き上げられてばかりのガム販売機こそ、奇跡を起こす、聖処女の新しい聖像だ。