お山の妄想のお話です。
「さとちゃん、起きて」
そう呼びかけて桃みたいなピンクのホッペに
触ると、さとちゃんは小さなお口をモニョモ
ニョ動かしてからゆっくりと瞼を上げました
澄んだ綺麗なお目めが見えて、そこに僕が映
っているのにとても感動しちゃった。
だって今僕はさとちゃんを独り占めしてるん
だもの!
天使さまを自分だけのものにするなんて、罰
当たりだよね。
きっと天罰が下っちゃう、でも僕はそれを真
摯に受け止めます。
だからお仕置きは天使さま自らお願いします
ね、どうかいばらの鞭で打って下さい♡
さとちゃんに『えいっ!えいっ!』と鞭打た
れる自分の姿を想像すると恍惚とします。
なぜかその時のさとちゃんは天使さまのヒラ
ヒラ衣装ではなく黒い光沢のあるボンテージ
姿で、僕はベントオーバーでお尻を突き出し
黒い鞭で打たれるのです。
沢山叩かれた後のコーナータイムでさとちゃ
んに『しょくんおちりがまっカッカ、おしゃ
るしゃんみたいね』と言葉責めにあうところ
までを想像してムラムラしていると、寝起き
でぼんやりしていた天使さまがやっと僕を認
識してくださいました。
「う?しょくん?」
「そう、僕だよ♡さとちゃんおはよう」
「はよ~」
本物の天使さまのエンジェルスマイルを拝見
し、僕の頭は幸せいっぱいですがこのままト
ランス状態でいることは出来ません。
なぜなら今日は世界で一番大切な日だからで
す。
11月26日
僕の天使さまが僕のために現世に現れてくだ
さった神聖な日。
「さとちゃん、お誕生日おめでとう」
「たんぞーび?」
「うん、今日は11月26日だからね」
「にじゅうろくにち?」
呟きながらさとちゃんは壁のカレンダーを見
ました。26の数字には真っ赤なハートが書か
れています、もちろん僕が書きました。
「あかいはーと……さと、おたんじょび」
「そうだよ。だからプレゼント!」
僕は背中に隠していた大きな包みをさとちゃ
んに渡します、中身はダイオウグソクムシの
ぬいぐるみ。
以前さとちゃんと水族館へ行きお財布(父さん
)に買わせた物と色違いです。
ある日さとちゃんがダイオウのぬいぐるみを
抱えながら、『ダンゴのしょくん、かわいそう…おともだちいないね』と悲しそうに呟い
ているのを聞き○mazonでポチっておいたの
です。
「わぁ!ダンゴしゃん!」
包みを開けたさとちゃんは出てきたぬいぐる
みに大喜び、僕もそれを見て嬉しくなりまし
た。
「しょくん、ありがと!」
さとちゃんはぬいぐるみをギュッと抱きしめ
ます。なんて可愛いんでしょう……
ああ、食べてしまいたい♡
でも僕は今すぐにでもパクりと食べてしまい
たい思いを押し留めます。
だってさとちゃんはまだ花芽なのです、これ
から花が咲き小さな果実になり熟成して行く
途中ですから。
食べるのはまだまだまたまだ、まだまだ先、
だいぶ先の話です。
成長したさとちゃんは大天使さまのように神
々しいでしょう、恐れ多くも僕はそれを頂く
見通しなので時が満ちるまでは我慢です。
「ダンゴのしょくん、でておいで~」
さとちゃんは蒲団の中から古いぬいぐるみを
引っ張り出すと新しいぬいぐるみと対面させ
ました。
「このこ、さとち。しょくんよろしく」
そう言って頭と頭をごっつんこ。
どうやら新しいダイオウぬいぐるみは『さと
ち』と命名されたようです。
プレゼントを喜んでくれて本当に嬉しい♡
でも、実はもうひとつプレゼントがるのです
「さとちゃん、もうひとつプレゼントがある
からお手てを出して」
「はい、どーぞ」
素直に手を出してくれたので、僕はポケット
からプレゼントを取り出してさとちゃんの可
愛い指にそれを嵌めました。
「わぁ、おっきいねぇ」
それはダイヤの形の大きな飴がついたリング
キャンディー。
今の僕には精一杯の物です。
「さとちゃん、僕が大人になったら飴じゃな
くて本物の宝石がついた指輪をプレゼントす
るから。そしたら受け取ってくれる?」
これはプロポーズなのだけど、意味がわから
ないさとちゃんはキョトンとしています。
「ダメ?」
答えてくれないので不安になって訊くと、
さとちゃんは満面の笑みで『いいよ』と答え
て小さなお口で大きな飴を咥えました。
あああ、何て可愛いんでしょう♡
やっぱりさとちゃんは天使さまだ♡
*
なんてこともあったなぁ、と目の前の光景を
見ながら思っている。
幼い時は本当に天使の様だったさとちゃんは
今や智という小悪魔に変わってしまった。
「翔くん、凄く甘いよ」
そう言い見せつけるように駄菓子のダイヤモ
ンドリングキャンディーを舌先で舐める。
チロチロと動く舌はとてもエロチック。
今日はさとちゃんの誕生日
本物のダイヤがついた指輪は数年前のBDで
渡し、今は二人で幸せに暮らしている。
だけど先日店先で飴の指輪を発見して、懐か
しくてつい買ってしまった。
それを子供の頃のようにプレゼントと一緒に
渡したんだ。
ダイヤの形の大きな飴を小悪魔ちゃんが魅惑
的に舐めて誘う……
俺もプレゼントに入るなら必ず満足させるん
だけど?
「どれくらい甘いの?」
「舐めてみれば?」
差し出されたのは飴ではなく濡れた赤い唇。
「舐めてもいいの?」
「いいよ」
「でも今日はさとちゃんのBDだよ?」
「翔くんのくれるものは何でも嬉しいから。
誕生日だし、翔くんの愛が沢山欲しいよ」
「さとちゃん……♡」
嬉しくてさとちゃんの唇に吸い付いた。
そこはとても甘かったけど、絶対に飴の甘さ
なんかじゃない………
だってさとちゃんは身体のどの部分だって砂
糖のように甘いのだから♡
*
さとちゃんが小悪魔に変わったとの発言は
撤回しよう。
だって、まぐわいで天国に連れて行ってくれ
るんだよ?
天国へ行けるのは小悪魔じゃなくて天使。
やっぱりさとちゃんは天使さま、
俺だけの天使さまなんだ。
さとちゃん、これからも俺を天国まで連れて
行ってね♡
智君、HAPPY BIRTHDAY
智誕の話がこれでいいの?
否、駄目でしょw
安定の変態でしたw
ベントオーバー(S○用語)
スパンキングの基本姿勢の一つで腰を折り尻を突きだす
コーナータイム
お仕置きが終わった後にキー(叩かれた人)を部屋の角に
立たせ反省させること。(赤くなったお尻を見せるよう
に立たせることが多い)
ですってw
(調べた)