お山の妄想のお話しです。
「智くん、今日は何日か知ってる？」
「うん？今日？」
計画を練りなんとか家に連れこ…いや、招待
した智くんに問うてみた。
初めて入った俺の部屋を興味深そうに見回し
ていた智くんは、机の上のカレンダーをチラ
リと見てから『2月14日』と答えた。
「そうです！2月14日ですよ！なんの日かわ
かってるよね！」
「たぶん、バレンタイン？」
「ご名答！流石名探偵！！」
そうだよね、今日はバレンタインだってわか
ってるよね♡
それじゃあと智くんに両手を差し出した。
「 ん？なに？」
しかし智くんはキョトンとしている。
「バレンタインだから…」
「だから？」
「チョコ下さい！！」
「 そんなん、持ってねえ」
「なんで！」
「こっちこそ、何でだよ。なんでおいらが翔
くんにバレンタインのチョコやんだよ」
「だって恋人同士でしょ～」
「でもチョコって女の子が男にやるんだろ、
おいら女じゃねえし」
智くんの言うことは尤もだ、でも愛する人か
らの甘いチョコは欲しいでしょ。
俺は挫けずに智くんに詰め寄った。
口ではつれないことを言っているけど、俺を
愛してくれている智くんならきっと用意して
くれているはずだ。
でもバレンタイン前に男がチョコを買うのは
恥ずかしいだろうから、用意したのはたぶん
小さいチョコ。
コンビニのレジ前に置いてあるようなチョコ
だろう。
「も～、そんな事言っても本当は持って来て
るんでしょ～恥ずかしがらずに出してよ」
「無い物は出せん」
「もうっ！恥ずかしがり屋さん！」
きっと隠し持っているんだな？
そう考えた俺は智くんのポケットを探ること
にした。
智くんを前から抱き込むような形で、だぼだ
ぼのGパンのお尻のポケットに手を突っ込み
ゴソゴソと探る。
プリッとした張りのあるお尻の感触だけでチ
ョコらしき物は無かった。
「ちょっ、翔くんやめろや～」
「あれ、ないなぁ」
擽ったかったのか、智くんは身を振って俺に
背を向けた。
後ろポケットがないなら、前ポケットだな！
今度は後ろからGパンの前ポケットに手を突
っ込んだ
ゴソゴソ両手で探ってみるけど、やっぱりな
い。
「ぎゃっ！マジやめろ！」
智くんは驚いてジタバタ暴れだした。
「智くん暴れないで！探せないでしょ！」
「だから！持ってねえつーとるやろがっ！」
「もうっ！本当は持っているんでしょ！出し
て！」
無いなんて有り得ないし！
諦めきれない俺は暴れる智くんをガッチリ抱
え込むと、指の腹を使って丹念にポケットの
中を触って探した。
「 ぅんあっ！」
「 えっ！ 」
両方のポケットを中心に向かって探っていると、突然智くんの身体がビクリと跳ねた。
驚いて後ろから顔を覗き込むと、智くんは顔
を赤くして唇をギュッと噛んでいる。
「どうしたの？！智くん？」
「ばかっ、おめえが変な所を触るからだろ！」
「変な所？」
もう一度同じ所をまさぐると智くんは『んん
っ』と可愛い声を発した。
指先に当たったものの感触で合点がいった。
ちょっと硬くなってる…
「感じちゃったの？」
「うるせ……」
敏感な付近を触られて感じちゃったんだな。
男の子だものしょうがないよ♡
ガサガサゴソゴソクリクリ
新たな意図を持って指先を動かす。
「うぅ～っ」
智くんが俯いて苦しそうに唸った。
身体が熱を持ち、晒されたうなじは赤く染ま
っている。
硬く形を変えるものと、首筋から薫る甘いミ
ルクのような匂い。
そんな愛する人の姿に俺の身体も反応する。
ぐっと智くんの腰を引き寄せて俺のものと当
たるようにした。
智くん、俺もあなたのせいでこんなになっち
ゃったよ♡
「ふあっ！なんだよ！なんで硬いの！」
「そりゃあなるでしょ。ならない方が問題だ
よ」
ぐいぐいと可愛いお尻に俺を押し付けて、
硬さをアピールする。
「ねえ、智くん…」
「うぅ？」
呼び掛けると涙目で少しだけ顔を上げた。
「 したい 」
「うっ！？」
言葉の意味わかってくれたよね、だから驚い
ているんでしょ
「俺のこれをね」
そして硬く成長したものをお尻の割れ目に合
わせた。
「智くんのここにいれたい」
「…うそだろ？」
驚愕の表情で俺を仰ぎ見る智くん。
「この状態で嘘をつけるわけないでしょう」
クッと押し込むように腰を動かすと智くんは
黙ってしまった。
「ねえ、そろそろ良い時期じゃないかな？
もうすぐあなたは卒業してしまうし、俺は確
かな繋がりが欲しいよ」
俺はチョコのかわりにあなたを食べたい…
あなたには、とろけるような甘い愛撫を奉ず
るよ。
だから、お願い。
「智くん、しよ？」
Happy Valentine♡