再現できるときも、できないときもあったが、一度脱力してみて、気づいたことがあった。


剣道にも、ほんの一瞬だけど、空中姿勢がある。


踏み込む直前、竹刀が面に触れる直前だ。


空中姿勢を支える体幹が無いと、脱力は難しい。


そして、脱力すると、体移動の際の瞬間的な衝撃が、かなり増す。


踏み込みの衝撃、体当たりの衝撃、打突の衝撃だ。


その衝撃の影響で、体の負担がかなり増える。


稽古後の疲労感は、ハンパなくなった。


そして、衝撃のお陰か、更年期の影響もあってか、肩、腕、胴体、ハムストリングなどの筋肉がどんどん増える感覚があった。


そして、私は、子供の頃に読んだ話を何度も繰り返し思い出すようになっていた。


ピサの斜塔から、大きい鉄球と小さい鉄球を落とした、ガリレオの話である。