40台半ばから、後半にかけて、家での素振りや、剣友会での基本打ちのお陰で、右手打ちにはある程度の改善がみられた。
大きく振りかぶって、面に振り下ろす時には、左腕が伸びるようになっていたのだ。
しかしまだまだ問題があった。
小さな振りで面に飛び込む動作では、どうしても右手打ちになってしまっていた。
面に限らず、小手うちも、右手打ちのせいで、コンパクトに鋭く打てず、振りが大きく遅くなってしまっていた。
また、左腕を伸ばして打つ、というのは、私の体にとって、新しい動作なので、どのくらい伸ばす?どこに伸ばす?という新しい問題も出てきた。
なぜかというと、竹刀を持つ、右手と左手が、どうにもこうにも「合わない」のだ。
手のひらと竹刀がうまく繋がっていなくて、左腕を伸ばすと右手の置場所がわからない。
私の腕は、伸ばすと、肘が180度以上反ってしまう、バレエダンサーのような腕なので、伸ばす、ということが、男性とはちょっと違う。男性の腕は、伸ばしているのだろうが、私には曲がって見えた。
なので、ちょうどよい伸ばし具合を探さなくてはならなかった。
右腕は慢性的なテニス肘になっていたので、早く何とかしたかった。
右手打ちを直すと決めてから、そろそろ10年になろうとしていた。
そんな時、二つの事件に襲われた。
更年期と、コロナ禍である。