【後編】決定戦出場の説得力 | ボクシングライフW

ボクシングライフW

趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

中編の続き。 


私が初めて王座決定戦で違和感を覚えたのは六車卓也VSアサエル・モランのWBAバンタム級王座決定戦。


2位のモランはともかく、六車は6位。

前王者ベルナルド・ピニャンゴの返上の為、興行上どうしようも無かった事は分かるが………ランキング上位でありながら急遽、ベネズエラから日本に来てウェイトを落としてリングに上がったモランは気の毒。



六車はやるべき仕事をしただけで何も悪くない。ただ、世界王座決定戦としての説得力には欠けると感じた。

海外には山ほどこんな例があるが日本はまだ少ない方。それは事前に決定戦出場ボクサーの世界ランキングを上げているから。

その為、上位ランカー同士の決定戦であっても違和感を感じる事がある。例を出すのは止めておこう。

この違和感を失くすにはどうしたらいいのか?
理想論を語れば世界ランキングをしっかりさせる事。世界ランカーに勝った事もなく上位にランキングされる、または突如急上昇したり、世界挑戦が決まってからランキング入りするから世界ランキングの信頼が損なわれる。

WBOは傘下の地域王者を優先させ過ぎる。

WBCはメキシカンとスター選手への贔屓が過ぎる。

IBFは厳格さが売りの割には当日計量を嫌われ、有力ランカーが挑戦を辞退する。

WBAは暫定王座があったせいで世界ランカー対決が多く、比較的ランキングはまとも。だが一部プロモーターに甘い。岩田が唐突にWBA2位にランクされたのは驚いた。

世界1位と世界2位が戦い世界王者を決める。本来なら非常に説得力のある王者の決め方だが、肝心の世界ランキングが信用出来ないから決定戦の説得力が損なわれる。
 
逆に言えば贔屓目抜きの世界ランキングを作る能力があればある程度、王座決定戦に威厳を持たせる事が出来る。

地域タイトルが乱増する前、昔の世界ランカーはもっと威厳があり格式が高かった。
そう思えてならない。