2021.10.2ダイナミックグローブ(セミ&メイン) | ボクシングライフW

ボクシングライフW

趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

昨晩のホールは好カード。

ジムワークをしたかったので昨日はG+観戦。


⚫久我勇作VS田村亮一(日本Sバンタム級エリミネーター)


元王者同士3度目の対決。

過去2戦は久我が勝っているが、最近、脆くなっているのが気になる一戦。


初回、共に距離を取り右を狙い合う。久我の右がいい。インサイド、アウトサイド双方から狙い打つ。


2ラウンド、田村は出入りしながら上下にパンチを散らす。

3ラウンド、田村が前に出て久我は右カウンターを狙うがどちらもヒットは少ない。

4ラウンド、田村はトリッキーに身体を振りながら足を使う。だが運動量の割には手が出ない。ラスト1分は近距離で打ち合う。

5.6ラウンド、久我のジャブと田村の手数がせめぎ合う。この日の久我のパンチはいつも程には重さが感じられず、田村は恐れずに接近して左フックを上下に打ち分ける。田村、久我共に右眉辺りをカット。傷を気にしているのは田村の方。

7ラウンド、久我を中心に田村が回る。ラウンド終了間際、久我の右強打がヒット。これは大きい。


ラストラウンド、前ラウンドの劣勢を挽回しよう田村が攻める。田村が攻勢を保つなか試合終了。


判定はマジョリティで久我。

田村はよく動いていたがヒット数が少なかった。
久我は印象的なヒットが多かったのが勝因に思う。


⚫福永亮次VS梶颯(アジア三団体Sフライ級)


新人王になった頃の梶はすぐに日本王者、世界挑戦へと駆け上がると思った。だが意外な脆さがあり、無敗ながらかつての勢いは失速している様に感じる。


福永は私と同郷。尚且つお世話になったジムの後輩だったりする。面識はないけれど。


初回、プレッシャーをかけるのは意外にも梶。ガードを固めてジワジワ距離を詰める。福永は後退。


2ラウンド、福永の左ボディストレートが次々と梶を捕らえる。梶は速いコンビネーションを返す。


3ラウンド、梶の左右ボディ、上へのフックがよくヒットする。福永はロープに詰まるシーンが目立つ。


4ラウンド、福永はボディを数発ヒットさせるが、梶の回転の速さも負けていない。


5ラウンド、福永はチャンスを掴んだ直後、梶のカウンターで腰を落とす。同じシーンが2度繰り返される。


6ラウンド、福永の左ストレートが梶の顎にヒット。続けて右ボディも浴びせる。


7ラウンド、離れれば福永の左ストレート、右ボディが活きるが、接近戦では回転の速さで梶。採点が難しい。


8ラウンド、ヒット数は福永のボディの方が多い。だが福永の打ち終わりに梶は右をヒット。印象は梶の方が良いが………私なら福永のボディにポイントを与える。


9ラウンド、梶は相変わらず福永の打ち終わりに右を合わせる。ヒット数の差はそれ程ないが梶の方が見映えが良い。


10ラウンドも両者の戦い方は変わらない。一発、福永の左が綺麗に梶を捕らえる。


11ラウンド、このラウンドは福永のボディの方が良い。


ラストラウンド、福永の左ストレートで梶は吹き飛ぶがバックステップをしながら貰っているので見た目程には効いていない。だがポイントにはなっている。そのまま試合終了。


G+の解説は「福永は倒さないと勝てない」と言っているが、ラスト2ラウンドを福永が奪い際どいと思う。


判定は115×113が2人、1人はドローのマジョリティデシジョンで福永防衛。

公式採点は知らないが、私的採点ではラスト2ラウンドが明暗を分けた。

梶は10ラウンドまで勝っていたとしても、7ラウンド以上奪わなければならない。ラスト2ラウンド、ポイントを取りに行ったのは福永だった。
梶陣営は挑戦者の立場を忘れたか、それとも計算違いがあったのだろうか。

少なくとも戦い方、ついでに赤いグローブとトランクスは梶が王者の様に戦っていた。遠からず梶にはチャンスが来るだろう。その時は挑戦者らしいボクシングを期待したい。