コリアンスタイルを検証① | ボクシングライフW

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趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

前回の続き。

最近、すっかり聞かなくなったコリアンスタイル。
70年代から80年代にかけて軽量級で猛威を奮った。

特徴は身体が柔軟とは言えない韓国人ボクサー達の突貫スタイル。後退を知らず、頭が第3のパンチになる事が多々見られる。

代表的なコリアンファイターの王者は………キリがないので新興団体だったIBFを除くと

金泰式(WBAフライ)
張正九(WBCJフライ)
文成吉(WBAバンタム、WBCJバンタム)
金奉準(WBAストロー)
李烈雨(WBCJフライ、WBAフライ)
朴永均(WBAフェザー)

日本人ボクシングファンが高く評価するのは張正九位だろう。だが李烈雨にレパード玉熊が勝った位で日本勢は苦杯を喫し続けている。

金泰式は毎ラウンド左フックで五十嵐からダウンを奪い序盤でストップした。
文成吉は小林、松村を退けた。
金奉準は大橋に初黒星を付けた。
朴は竹田、浅川、松本をKOした。

それでも、メキシカンスタイルに比べ、何となく真似出来そうなコリアンスタイルを日本人は軽く見ている気がする。

井上がWBOSフライ級王者だった頃、海外の記事で「井上がカオサイ・ローマン・文・渡辺のレベルになれるか注目」と言う論評を読んだ。

ヒルベルト・ローマン、ナナ・コナドゥを降した文成吉は負傷判定王者と日本では揶揄されるが、欧米での評価は井上より高い時期があった。今はわからない。
少なくともバンタム級王者としての文成吉よりは井上の方が数段上だと思う。だがSフライ級の実績だけではそうとも言い切れない辺り、日本と欧米では韓国人ボクサーの評価が変わってくる。

それだけ教科書的な井上より、文のコリアンスタイルは戦い辛く、且つパンチのあるボクサーと思われていたのだろう。

続く。