村田のアンダーカード観戦記 | ボクシングライフW

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趣味と言うよりライフワークになっているボクシングについてとりとめもなく感じたままに

途中でボストンのW世界戦に変えるつもりだったが………村田の試合の開始時間がわからず、1興行づつ観戦する事に。

●マイケル・コンランVSニコラ・チポレッタ(フェザー級)

リオ五輪で悪い意味で有名になったコンラン。五輪2大会連続メダリストのアマチュアエリート。著名選手のアンダーによく出るのでアメリカでの知名度は村田以上かもしれない。
チポレッタはイタリアの元ナショナルチャンピオン。ジャン・フランコ・ロッジの系譜を継ぐ非力だが足と左が武器のアウトボクサー。

初回からコンランがプレッシャーをかける。距離が縮まると左右ボディでダメージを与える。チポレッタの速い足を止めたいのだろう。
チポレッタは逃げるだけ。

3ラウンドには何度もコーナーにチポレッタを追い詰め、左右ボディを叩き込む。

4ラウンドからコンランはスイッチを交える。優勢に戦いながら敢えてスイッチするのは勝利は確信して色々と試したいのだろう。

7ラウンド、ロープに詰まった所でレフェリーストップ。コンランのKO勝ち。
ここで止めるなら5、6ラウンドにもっとストップに相応しい場面があった。

コンラン、オーソドックス時に上への右ストレートを好むが打つタイミングがわかりやすい。スピードがあるのでそれなりに当たっていたが「これで倒す!!」と言う意識が強すぎるのか、返しの左がない。
その為、右を避けた後に体勢を崩さないレベルの相手だと逆にカウンターを貰いそう。

●エスキバ・ファルカンVSギード・ピット(ミドル級)

村田のアマチュア時代のライバル、ファルカンが登場。そう言えばファルカンが2度目の防衛戦の相手だと言われていた時期もあった。

サウスポーのファイター、ファルカンが前進。左右フックを上下に打ち分けるがピットのガードは高い。
お互いによく手が出るがフェイントがなく、素直過ぎる。ポイントは前進を続けるファルカンに流れているだろう。また、ファルカンの左ストレートはフックに比べれば的中率はいい。

特に大きな山場が無いまま判定へ。結果はファルカンがフルマークで判定勝ち。

ファルカン、もっとパンチの強弱が欲しい。この程度の相手は倒して欲しかった。

●アントニオ・デマルコVSマキシム・ダダシェフ(NABF北米Sライト級)

ダダシェフが王者。かつてリナレスに大逆転KO勝ちをしたので日本人にはお馴染み。以降、ブローナーやフィゲロア、バルガス、バルセルミーと言った名のある相手に敗れている。

序盤、サウスポーのデマルコがロングレンジから左ストレートを狙う。ダダシェフは手数が少ない。あまりサウスポーは得意では無いかもしれない。

3ラウンド、デマルコの左ストレートがダダシェフの膝を揺らす。ガードの上からでも見えてないパンチを受けるとバランスを崩す典型的なシーン。

4ラウンド、ダダシェフの左フックで今度はデマルコがダメージを受ける。

7ラウンド、デマルコの左ストレートから返しの右フックでダダシェフが効かされる。

こう書くとデマルコ優勢に感じるが、印象的なパンチはデマルコの方が多い一方、中盤以降の山場のないラウンドはダダシェフのコンパクトなパンチの方がヒット数は多い。つまり、ここに書いてないラウンドはダダシェフに流れていそう。
試合はそのまま判定へ。

判定はユナニマスでダダシェフ。思ったより大差だった。