東京チョレスチョレス・ホテル、スイートルームの一室。
暗闇の中、きぬずれの音だけが聞こえる。チョップソンが服を着る音だ。
「あら、早いのね」
「ああ、起こしてしまったか。もう行かなければならないんだ。」
「チョップソン、その服…!とうとう、最後の戦いなのね。」
「ああ。今回の仕事の話はしたかな?」
「ええ。ぬめろ!もっとぬめろ!銀行頭取、うまい棒 うま太郎をアメリカまで『運ぶ』仕事でしょう?」
「奴は必ずそこを狙ってくるはずだ。そのときこそ、奴と……車だん吉と最後の決着をつけるときだ!」
白い肌にシーツだけをまとって近づくデルデルデ・デルデルブリブリ。
「必ず戻ってきて。」
「それは…わからない」
「これを持って行って。」
そう言ってテーブルの上に置いてあったペンダントを渡す。
「これは…デルゲロさんの形見じゃないか!こんな…」
「そうよ。だから必ず…返しに戻ってきて。」
「ブリブリ…」
唇を重ねる二人。
長いキスのあと、チョップソンは部屋を出た。
残された女にできる事はただ、男の無事を祈るだけだった。