おはようございます。


今朝もパソコンのご機嫌あまりよくないような・・、嫌な感じです。


そんなに古いわけではないのですが・・。


細目に保存しながら書きましょ。



「そんなことないよ。


私、本当は隼人に会いに来たんだから。


でなきゃ、ここまで来たりしないよ。


隼人、私のことどう思ってる?


あの頃、どう思ってた??


嫌いでなかったら、付き合ってくれないかな。


ドイツに帰るまでの間。」


「沙耶、オマエ、自分の言ってることの意味わかってんのか?


メチャクチャだ、そんなの。


どうして今更、俺のこと構う?


サッカー失くした俺に同情か?


さっきのヤツはどうする、何て言う?


せっかくだが、昔の知り合いに慰めてもらわなきゃならないほど落ち込んでもないし、女に不自由してるわけでもない。」


不機嫌そうに隼人は言った。


「隼人のためじゃなくて、私のため。


私はずっと隼人のことが好きだった。


だけど、ずっと言えなかった。


ドイツに行けば忘れられると思った。


・・でも、ダメだった。


隼人に気持ちが残ってるから、他の人を好きになれない。


だから隼人を嫌いになりに来た。


嫌いになれば終われると思ったの。


だから優しくしてくれなくていい。


たくさんいる隼人の周りの女の子のうちの一人に加えてくれればいい。


でも一つだけ、隼人のところに置いて欲しい。


ドイツに戻る日まで。


私には時間が無いから。


私のこと嫌いでなかったら、お願い。


明日、あずさの結婚式が終わって、その後、二次会が『Cherry』であるの。


もし私のわがまま聞いてくれるなら迎えに来て。」


沙耶は自分の気持ちを一気に吐き出した。


あの頃ずっと言えずに抱えていた心と今の素直な想いを・・。


隼人に今すぐここで断られるのが怖くて、急いでその場を去った。




隼人は一人、その場に残された。


沙耶の考えていることが理解できない。


どうして今になってそんなこと。


俺は昔の俺じゃない。


沙耶が好きになってくれた『夏木隼人』はもういないのに。


沙耶の告白は隼人を驚かすのに十分だった。


俺のことが好きだった??


あの頃、そんな感じはしなかった。


でも、練習の帰りとかよく一緒になった・・あれって俺のこと、待ってたのか?


そんな風に考え始めると思い当たることが幾つもある。


隼人の中で高校生だった頃の記憶が甦る。


沙耶は決して自分に対して積極的なタイプでは無かった。


いつも一定の距離があった。


嫌われていると思ったことは無かったが、逆に好かれていると思ったことも一度もなかった。


隼人自身、沙耶に対して特別な感情は持っていなかった。


目立つ存在ではなかったし・・あのあずさと仲が良かったのも以外だった。


だけど、沙耶はそういうヤツだったのかもしれない。


自分から人の輪に飛び込むことはしないけれど、沙耶の周りには人が集まって来る。


上級生の受けも良くて、下級生の信頼も厚い。


でも、誰かに付き合ってくれと言われても頑なに首を横に振っていた。


でもそれは例の彼氏がいるからだと思っていた。


そんな沙耶に今さら好きだったと言われたところでどうにもならない。


(俺ってこんなに真面目に考えるタイプじゃないよな。)


沙耶の言葉を思い出すと、今の自分が壊れてしまいそうで怖くなる。


サッカーを辞めてから、物事を深く考えず軽く、生きてるだけで丸儲け、そう思うようにして生きてきたのだ。