昨日の夜、
「恋愛のことをなんで色恋というの?」
と、いう疑問が突然振ってきました。
色恋とは、現在では
男女間の恋愛や情事のことを指します。
でも、小倉百人一首の中では、
しのぶれど 色に出でにけり わが恋は
ものや思ふと 人の問ふまで
平兼盛 『拾遺集』
【現代語訳】
人に知られないよう心に秘めてきたけど、
とうとう表情にあらわれてしまったなあ、わたしの恋は。
何をもの思いしているのかと人がたずねるほどに。
●しのぶれど
「しのぶ」は「こらえる」を意味します。
「しのぶ」は「こらえる」を意味します。
人に知られないよう心に秘めてきたけど、の意味です。
●色に出でにけり
「色」は表情のことで、「色に出づ」で恋愛感情が顔つきに出る
ことを示しています。
「けり」は感動の助動詞で、人に言われてはじめて気が付いたこ
とを表しています。
●ものや思ふ
「もの思ふ」は恋について想いわずらうことを意味しており、
また「や」は疑問の係助詞です。
●人の問うまで
他人が尋ねるほどに、の意味です。ものや思ふ、に繋がる上下の
句が逆さまの「倒置法」を使っています。
と、いう具合に、
色というのは、「表情」のことをあらわしているのです。
調べてみたけれど、
いつから、色が恋愛をさすようになったのか
分かりませんでした。
でも、きっと、
色って恋愛っぽいよなぁ・・・・・
と、思った日本人が多くて、
色=恋愛
をさすようになっていったのでは?
と、思っています。
確かに、恋って色があるよなぁ。
そういう表現をする日本人の繊細な感性って
好きだなぁ、としみじみ感じます。
ちなみに、
色恋、色事は、
英語では、
love affair
と、なるようです。