11・12日目 首位対決は霧島が若隆景に完勝
1敗も不在となって6人が並んで終盤戦に突入。
混戦模様だったが平幕の好調力士同士の潰し合いも始まり、2日間でかなり絞られた。
12日目を終えて、2人に減った2敗勢を、4人の3敗勢が追う形となった。
中でも優勝経験がある本命-対抗の対決が早くも11日目に組まれ、
技能派同士の好勝負が期待されたが、霧島が早々に双差しに成功。
抵抗する若隆景に体勢挽回を許さず、一方的に寄り切った。
12日目は1差に迫っていた関脇琴勝峰の挑戦を受けたが、
突き押しを跳ね返して余裕を持って捌いた。
豪ノ山、藤凌駕は連敗して脱落。
翔猿も12日目義ノ富士に敗れて3敗に後退。
平幕の2敗のうち残ったのは琴栄峰。
不戦勝を得る幸運もあったが、初の二桁勝利に乗せて13日目は直接対決に挑んだ。
13日目 琴栄峰大健闘も 霧島の粘り腰 三たび単独首位
前日の兄の仇打ちなるか、それとも返り打ちか。差し手争いがキーとなりそうだが、万能型の大関としては一つ当たって押し込んでから組み止めれば、最悪外四つでも力勝ちできそうだ。琴栄峰としても簡単に差しにいっても地力で上回る相手に捕まるだけ。当たりで一歩押し込み、深い下手を取るか食い下がりたい。
鋭い当たりから双差しを狙った琴栄峰に対し、霧島は受け身に回った。予想以上に圧力を感じたのだろうか、何とか左を差したが半身で防戦。掬って回り、上手を切ってもまた取られる苦しい展開。
再び掬って打開しようとしたところ、外掛けから体を寄せられピンチに。掬った反動で右から突き落とすように体を左に捻って捨て身のうっちゃり。
ここぞと出た琴栄峰だったが、逆方向に振られて命綱の上手側に投げ出されたことで体が飛んでしまった。勝負の見極めには定評のある木村庄之助の軍配を受けたが、右の肘が一瞬先に着いており、差し違えの判定。
欲を言えば上手を離して体を浴びせることができればよかったが、さすがに初の優勝争いでそんな余裕はなかった。右足を折り畳みながらもうっちゃった霧島の粘りを褒めるしかないだろう。
残り2日 霧島逃げ切って連覇か
2敗 霧島
3敗 若隆景 義ノ富士 琴栄峰
霧島が今場所3度目の単独首位に立った。
14日目は4敗伯乃富士。琴櫻が休場したため抜擢されたが、10枚目だから好成績ではあるものの、故障明けで本調子ではなく、場所中も左足首を気にする場面があった。一気の出足と逆転技は怖いが、組み止めればいつもの粘りはないだろう。
3敗若隆景と琴栄峰が顔を合わせるため、明日の優勝決定はない。
千秋楽は東関脇熱海富士との対戦。合口は悪くない。
このまま逃げ切れる公算は高いと見るが、懸念はスタミナ面。昨年から後半に急失速することが多く、先場所も優勝後に連敗。今場所も後半に入って苦戦気味。もう一踏ん張りできるだろうか。
最後方のスタートから9連勝中の義ノ富士は、翔猿、宇良との相星対決を制して猛追を続ける。14日目は4敗の幕尻藤凌駕、千秋楽はおそらく琴栄峰と。決定戦となれば盛り上がること必至である。
どこより早い三賞予想
上位陣5人のうち再大関の霧島以外が休場してしまった今場所に関しては、
殊勲の星と言えるのは、霧島に土をつけた豪ノ山と正代くらいだが、
この2人もあまり星は上がっていない。
豪ノ山は失速気味だがまだ二桁勝つ可能性もあり、一応候補には残しておこう。
14日目に伯乃富士が霧島を倒せば二桁に乗る。番付を考えると不足だが、ここで勝てば印象は強い。
技能賞も成績問わず絶対に推したいという力士はおらず、
好成績力士の中から敢闘賞よりも相応しいと見られた力士に回ってくるだろう。
成績で言うと、優勝争いの渦中にいる3敗力士は外せない。
久しぶりに三役で二桁の若隆景
新三役濃厚の義ノ富士
幕内3場所目でブレイクした琴栄峰
いずれも技能賞を与えても良い内容だった。
連敗しても候補には違いないだろう。
4敗力士も受賞に値する。
宇良、翔猿は、ベテランながら小兵らしく溌剌とした相撲ぶりで優勝争いにも終盤まで絡んだ。
しかし実績と番付を考えると11勝は最低条件か。
入幕2場所目の藤凌駕も義ノ富士に勝って二桁なら十分資格はある。
5敗力士では、新関脇の琴勝峰が10勝なら与えても良い星。ただ、候補者の多さを考えると若隆景に勝ったくらいしか印象的な勝ちがないので、ちょっと弱いか。
殊勲賞 豪ノ山(10勝なら)、伯乃富士(11勝なら)
敢闘賞 義ノ富士、琴栄峰、藤凌駕(11勝なら)
技能賞 若隆景、宇良(11勝なら)、翔猿(11勝なら)
ちょっと多いが、直接対決もあって条件付きをクリアできるのは半分以下だろうと見ている。