令和5年5月場所予想番付 | 三代目WEB桟敷

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5月場所の予想番付を掲載しました。

 

予想のポイントは以下の通り

 

 

  <トピック>

 

一転角番、西大関不在危機

大関同時昇進も?

隆景、1年守った関脇明け渡す

朝山、逸城は中位で幕内復帰?

平幕下位が混雑の珍現象

 

 

  <ポイント>

 

1 三役昇進

 

4関脇確実、3小結で三役総員維持か

 3関脇4小結からは小結翔猿が陥落。7勝7敗1休の関脇若隆景は、近年の運用だと平幕には落ちない。

 西筆頭10勝の正代は増枠してでも上がる成績。東2で9勝の阿炎、西5で10勝の翠富士も昇進相当だが、無理に上げる程ではない。

 よって翔猿と正代の入れ替わりだけで、総数維持が有力。

 後半戦は昭和以降初の横綱大関不在となり、当然実力トップの三役勢が好成績を残すので、しばらく定数には戻らないだろう。

 

 

2 関脇昇進

 

(1)若隆景

 昨春の新関脇優勝依頼勝ち越しを続けてきた実績から、7-7 1休なら番付を維持させたいところだが、小結に勝越し3人いては据え置けない。小結に落ちるのが確実。

(2)好成績の3小結

    大栄翔12勝、若元春11勝、琴ノ若9勝と好成績。「小結で11勝以上は昇進」の例に沿って2人は関脇に。これで4関脇が埋まるので、9勝の琴ノ若は小結止まり濃厚。ちなみに5関脇の前例はあるが、まずないと考えてよいだろう。

 

 

3 関脇の東西

 

 西正位は豊昇龍で10勝。東の2人目が霧馬山で12勝の優勝。東西の場合だと2勝差くらいでは入れ替えはないが、空いている東正位にどちらが入るかということなら、霧馬山が入るだろう。小結から昇進の2人も豊昇龍より好成績だが、既存者優先で2番目の東西関脇となる。

 

 

 

4 小結の東西

 

 前場所と同じく、西小結琴ノ若が東に回り、筆頭から昇進の正代は西。1勝差くらいでは逆転しない。関脇から落ちてきた場合はほぼ序列最下位になるから、若隆景は東2番目。東西のバランスが関脇まで同数なので、東に置く。

 

 

5 十両上位で大勝ち

 

 朝乃山、逸ノ城はどこまで

 十両上位で14勝、13勝の強豪二人は異次元だった。前頭一桁まで行くのか。

 これまでで最も入幕時の地位が高かったのは、前頭6枚目。昭和43年7月の若見山、昭和45年5月の大受はいずれも前場所西筆頭で14勝で優勝している。だが、いずれも番付大削減直後、幕尻が12~13枚目という時代だから、上がり幅としては6枚程度の上昇。43年7月の義ノ花も同様で、2枚目の13勝で東7枚目。平成11年3月雅山も7枚目だが、当時は役力士が多くて幕尻が14枚目だから、8枚の上昇。早々に勝ち越して大関戦が組まれた。

 上がり幅で参考になるのが平成7年7月の土佐ノ海。筆頭の14勝で10枚上がって西7枚目。上位を二子山勢が占めるため上位対戦圏内で、初日大関戦、2日目横綱戦と新入幕史上に残る過酷な序盤の割だった。

 26年5月に西2の14勝で東7枚目に上がった豊真将は、12枚上昇。

 そのほかの例を引いても、時代によって平幕の枚数が違うので比較できないかと思いきや、余り大差はない。つまり、十両からの上昇には天井があり、上昇枚数の幅は広いが、落ち着くところは平幕中位(前頭7〜10枚目辺り)。周辺の状況によって、その中で適当なところに落ち着いている。

 今回の2人も、おそらくそのレンジに落ち着くだろう。

 

 

6 幕内昇進

 

 武将山、東龍が落ちる星で、入幕確実の朝乃山、逸ノ城と入れ替わる。西3で9勝の湘南乃海、東6で11勝の豪ノ山も上がって良い星だが、陥落候補3番手は東12で5勝10敗の輝。下に4枚半と微妙な星。非常に悩ましいが、どうも近年は迷ったら残留の傾向。昇進は2人だけと予想する。