前回、序盤戦を振り返って、中盤の展開次第で、霧島の独走か、若隆景が食い下がるか、それとも伏兵を交えた大混戦か...と占った。
まずは大関霧島、小結若隆景ともに2日間譲らず。
中日、ストレートの勝ち越しをかけた霧島に土。好調豪ノ山の出足をかわしきれなかった。
この時点で若隆景、15枚目まで落ちている翔猿と並んで3人が1敗で並んだ。
9日目、今度は若隆景が、関脇琴勝峰の出足に屈して2敗。翔猿も宇良との熱戦の末に敗れた。
霧島は若元春の捨て身の小手投げで土俵下へ突っ込んで額から流血したものの、再び単独首位に立った。
そして10日目。若隆景は巨漢熱海富士に左で抱え込まれたものの、常に低い姿勢を崩さずに圧力を堪えて寄り切り。すると霧島が正代のはたきに落ちた。34歳の元大関、久しぶりの結びの一番で存在感を発揮した。簡単に相手十分に取らせず、不安定な体勢で圧力をかけられるので、未だ番狂わせを起こす力がある。
中盤を終えて霧島、若隆景が2敗に下がったことで、首位は実に6人。多彩な顔ぶれが並んだ。
特に目立つのは霧島に土をつけた豪ノ山。勢いに乗って2大関2関脇を破った。昨秋1勝14敗に終わった時は何をしても負けるという感じだったが、今場所は前に出ても下がっても何をしても勝つ。若隆景戦を残しているが、それ以外の4番は平幕戦と対戦相手を考えても危険な存在だ。
先場所幕内で初めて勝ち越した琴栄峰も、連続での勝ち越しを決めた。切れ味鋭い投げが効いて序盤は無傷。中盤は2敗したが、翔猿に2敗目をつけるなど連勝して5日ぶりに首位復帰。うまさ、速さに加えて、重い相手にも対抗する力強さを発揮している。
翔猿は上位から漏れて1年。直近3場所連続負け越しと低迷しているが、今場所は久々に元気。宇良との取り直しの大熱戦を制し、阿炎の突きも冷静に外して突き落とした。
もう一人首位に並んだのが、幕尻の藤凌駕。新入幕の先場所は負け越したが辛うじて残留。
今場所は持ち味の出足が鋭く、翔猿、琴栄峰も破っている。とはいえ下位との対戦ばかりなので、期待するのは明日伯乃富士との一番に勝ってからにしよう。
もちろん7勝3敗の力士にも期待したいが、コンディション的や最近の実績からすると2敗力士を凌駕するのは難しいか。
6連勝中の義ノ富士に、朝乃山、伯乃富士、宇良。