『くまとやまねこ/河出書房新社』
¥価格不明
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2008年4月20日発行・・・2017年3月26日読みました

突然、最愛の友だち・ことりをなくしてしまった、くま。
くらくしめきった部屋に、ひとり閉じこもっていたくまが、
やがて見つけた、あたらしい時のかがやき。
                    ――内容紹介より――


プレゼント 私の心に残ったこと


ある朝、くまは ないていました。  
なかよしのことりが、しんでしまったのです。

「きみは このことりと、ほんとうになかがよかったんだね。
ことりがしんで、ずいぶんさびしい思いをしてるんだろうね」
くまは、おどろきました。
こんなことをいわれたのは、はじめてです。

「町から町へと旅をして、バイオリンをきいてもらうのが
ぼくのしごとなんだ。きみもいっしょにくるかい?」
「おいでよ、くまくん。」
やまねこはそういって、ぼろぼろのリュックサックから 
タンバリンをとりだしました。
「たたいてごらん」

それにしても、ずいぶんふるいタンバリンでした。
手のあとがたくさんついて、茶色によごれています。

やまねこにも、
ずっといっしょだった友だちがいたのでしょうか・・・・・
くまはやまねこに、
むかしの友だちのことをきいてみたいと、すこし思いました。
でも、きくかわりに、いいました。
「ぼく、れんしゅうするよ。  
おどりながら、タンバリンをたたけるようになりたいな」

それからふたりは、いっしよに旅をつづけています。
いまも世界のどこかをじゅんぎょう中ですから、
こんどはあなたの町にやってくるかもしれませんよ。



≪箱入り嫁のつぶやき≫
「くまくん」の心の動きが手にとるようにわかる文。
そして優しさあふれる絵。
私の心に響く絵本がまた1冊増えました。

暗く締め切った部屋に、ひとり閉じこもっていたくまくんに、
笑顔が戻ってよかったです。
やまねこくんも、もしかしたら辛い思いをしたことがあって、
くまくんの気持ちに寄り添えたのかもしれません。

「おいでよ、くまくん。」と、ひと言さそったやまねこくん。
くまはやまねこに、
むかしの友だちのことをきいてみたいと、すこし思いました。

でも聞くかわりに、「ぼく練習するよ」と言ったくまくん。
くまくんとやまねこくんの優しさを感じました。

「くまとやまねこ音楽団」は、どこに行っても大人気だそうです。

全部書きたいところですが、抜粋は一部です。
機会があればどうぞ、ページをめくってみてください。

『時間』と『言葉』は大切な宝物だと気づかせてくれる、
素敵な絵本だと思います。






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