大の里が1敗で折り返しました。 ただ、内容的には先場所からの進化というものは特に感じられません。 右を固めて差して、前に出る。 その時に右の腰を相手にぶつけるように体を寄せていく。 これは強烈です。しかし、高安や若元春といった左四つ力士には差し負ける、差し負けたらなすすべがない。 翔猿戦の左おっつけはとても良かったので、左も使えるのにあまり有効活用されていない。 おそらく部屋の指導が「細かいことはいいからとにかく前に出ろ」ということなのか、右を差して出るときの体の寄せ方や足の運び方を重点的に指導しているのかな? 

絶体絶命のピンチから逆転するとか、きわどい勝負をモノにするとか、「優勝力士あるある」の要素も見られます。 満身創痍の力士が多い中で、コンディションに不安がなさそうなのがアドバンテージです。

 

琴櫻は2敗。 落ち着いているな、という印象はありますが、 まだ、「この形は琴櫻の必勝パターンだ!」いうのはないですよね。 安心できる勝ち方がないのに琴櫻の相撲は割と安心して見ることができるのは、受けが強いのと落ち着いているからでしょうか。

 

型・必勝パターンのない力士といえば、豊昇龍もそうですが、すでに3敗してしまいました。 対戦相手が最高の相撲を取ったと思うので仕方がないかもしれません。 稀勢の里戦になると、元気がなかった琴奨菊や碧山が突然最高の相撲を見せて「なんでこの相撲を他の力士相手に取らないんだ」みたいなことを思い出しました。一日一番集中してけば、豊昇龍にもまだ優勝のチャンスはあると思います。

 

今場所も優勝戦線は混とんとして、最終盤まで誰が優勝してもおかしくないという展開になりそうです。

 

宇良は6勝2敗と好成績で国技館を沸かせていますが、特にどうということもなく、いつも通りだと思います。 流れの中で勝機を見出すタイプなので、勝敗は流れ次第。 優勝はないと思いますが、2桁勝ってもおかしくないし、ここから負け越しても不思議はないと思います。

 

御嶽海は、サッと中に入ってスッと体を寄せて前に出ていく、強い時の御嶽海が戻ってきていましたが、今日の一番で足を痛めてしまったようで、その程度が心配されます。 いい感じだったのに、残念です。 

 

翠富士は星勘定こそ3勝5敗ですが、胸アツな相撲を取ってますね。 あの体であんな相撲を取り続けたら相当疲れると思いますが、後半戦も頑張ってほしいです。

 

十両では、遠藤が自身初の中日勝ち越し。 正直、先場所の相撲を見て「引退へのカウントダウンが始まったな」と思っていたので驚いています。 体のコンディション次第で全然違ってくるんでしょうね。 レスリングまがいの取り組みやフィジカル自慢大会のような取り組みが増える中、トラディショナルな取り組みを見せてくれる貴重な力士なので体のケアをしながら頑張ってほしいですね。 

 

若隆景もいい感じです。 阿武剋も1敗で、十両の優勝争いも盛り上がりそうです。

 

伯桜鵬が新型コロナ感染ということで、伊勢ケ浜部屋の力士たちは大丈夫でしょうか? 

 

 

高安が明日から復帰します。 初日2日目良かったんですけどね。 急性腰痛症ということはギックリ腰でしょうか? もったいないです。