力士が土俵に上がると、所属部屋とともに出身地が必ず紹介されます。
幕内でいま最も多いのが、モンゴル出身者。幕内だけでも9人が番付に名を連ねます(引退の逸ノ城、モンゴル生まれの北青鵬含む)。
力士の出身地はずいぶん様変わりしています。
かつて、もっと多くの優勝力士を送り出してきたのは、北海道です。
大鵬、千代の富士、北の湖、北の富士などなどそうそうたる顔ぶれ。北海道出身者の優勝回数はこれまでに120回を数えます。
モンゴル勢がいまこれを、激しく追っています。
白鵬、朝青龍、日馬富士、そして現役の照ノ富士らで97回の優勝を数え、第2位にピッタリつけています(3位は東京の48回)。
北海道が過去の大相撲界を引っ張ってきたとすれば、いまはモンゴル出身力士が新しい歴史を築いているのです。
外国出身力士が、ここまで強くなってきたのはなぜか。
専門家、学者の方々にその分析、研究をぜひお願いしたいと思いますが、素人から1、2あげるとすれば、モンゴル勢はじめ外国出身力士は、ハングリー精神が強く、勝ちたい、最高位を極めたいという意欲が、とてつもなく強いということです。
いつも崖っぷちに立っているような強靭な気持で、日々向き合っている。
一方、日本で生まれ、育った力士はそのあたりが、少し甘くはないか。ハングリー精神など関係ないという若者もめずらしくありません。
相撲界入りする人すべてがそうだとは思いませんが、〝家族が食っていくためにやっていく〟という時代でなくなってしまったと思わざるを得ません。
これでは、崖っぷちに立つ気持ちで全力で向かってくる相手を下していくのは、なかなか難しい。
この見方があたっているどうか、自信はありませんが、長年の取材を通じてそんな感じを抱いています。
11日目の土俵では、横綱照ノ富士はじめ、大関めざす霧馬山などモンゴル勢が優勝、新大関への一歩をぐいと進めました。
一方、福島県出身の関脇若元春が、伸び盛りの大きな北星鵬を土俵際、捨て身のうっちゃりで大逆転しました。
こうした力相撲が増えていけば、出身地の違いを超えたおもしろい土俵になっていくことは確かです。
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