春場所の土俵で、有望な若手力士が注目を集めています。
その代表格が、今場所新入幕を果たした北青鵬(ほくせいほう、21歳)、新十両となった落合(おちあい、19歳)=ともに宮城野部屋=です。
5日目、北青鵬は、先場所まで幕内で活躍してきた逸ノ城(東十両3枚目)と対戦。最後は抱え込まれて寄り立てられたものの、モンゴルの先輩力士とがっぷり四つの相撲を繰り広げました。
2㍍4㌢の長身ながら、得意は四つ相撲。今後は突き押しも身につけようとしているといいます。長い手足から繰り出される突っ張りは、威力ありそうです。
落合の強さもずば抜けています。
元幕内力士で大けがから復帰した友風を相手に、低く踏み込んで左下手を取るとジリジリ押し込み、反撃の機会も与えませんでした。
初日からの相撲を見ていると、立ち合いからの動きが速く、鋭く、無駄がない。土俵際もしっかり腰を落として攻めていく。幕下をわずか一場所で通過してきたのも当然と思わせるほど堂々としています。
両者は、優れた素材だからといった見方もされがちです。それもあるでしょうが、それに磨きをかけているのは、本人たちの努力です。
元横綱白鵬が指導する宮城野部屋で、体づくりはもちろん、稽古の中で基礎的な動きが重視され、二人とも必死に努力していることが、相撲から伝わってきます。
このまま伸びていけば、両者はとてつもない力を身につけていく可能性があります。目が離せない存在になってきました。